研究課題/領域番号 |
22K21272
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1001:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
笹原 帆平 東京工業大学, 工学院, 助教 (50954608)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | CPSセキュリティ / リスク評価 / 制御理論 / CPSセキュリティリスク評価 / 数理システム理論 / システム制御理論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は情報通信及びデータ処理技術により物理システムの高度な制御を実現するCyber-Physical System (CPS)の汎用的なセキュリティリスク評価基盤を構築する.既存の枠組みは情報空間におけるセキュリティ三要素(機密性,完全性,可用性)に基づく評価を与えるが,CPSではそれらに加えて実空間における物理的安全性による評価が求められる.そこで,物理システムの動的な挙動を表現可能な連続状態空間モデルに基づくリスク評価フレームワークを構築する.提案法では,異常検知器の警報履歴が最悪攻撃特定のための十分統計量となる事実に着目し,計算量の増大を線形程度に削減したアルゴリズムを構築する.
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研究成果の概要 |
本研究ではCPS (Cyber-Physical-System)のセキュリティリスク評価基盤の構築を実施した。CPSの特徴としてシステムの挙動が物理法則に従うという点に焦点を当て、状態空間モデルに基づく効率的なリスク評価アルゴリズムを開発した。また、実応用に向けてマイクログリッドにおける評価プラットフォームの開発を実施した。さらに、リザバーコンピューティングを用いた攻撃検知手法を開発した。分散型電源の不確かな発電量のもとでの実時間高速再学習を提案し、従来手法と比較してほぼ同等の性能を達成しつつ、学習速度を100倍程度高速化できることが確かめられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではCPS (Cyber-Physical-System)のセキュリティリスク評価基盤の構築に成功した。CPSでは既存の機密性,完全性,可用性に加えて実空間における物理的安全性による評価が求められるため、物理現象を陽に考慮する新たな評価手法が必要であるが、体系的かつ汎用的な方法論はこれまで提案されていなかった。本研究は各種防御技術の有効性を検証するための基礎として貢献でき、さらに,リスク評価とセキュリティ向上を繰り返すCPSセキュリティマネジメント(PDCAサイクル)の促進に繋がることが期待される。
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