研究成果の概要 |
微分方程式の振動理論は, 与えられた微分方程式の解の零点分布の法則性を分析して, すべての解が振動する状況を特徴付けることを主要な目標とする研究分野である. 研究遂行のためには, 振動しない解(非振動解)の性質, 特に無限遠における漸近挙動に関する情報の入手が不可欠であり, その意味で, 振動理論においては, 微分方程式の振動性と非振動性の両面の追求が表裏一体を成している. 本研究課題の目的は, このような振動理論に対する表側と裏側の両面からの研究を行い, 非線形微分方程式の解の振動性とその解の漸近挙動の精密な解析を行い, それを拠り所として解の全体構造を解明することである.
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