| 研究概要 |
本研究では,大規模な関節部の損傷に対する再生医療への応用を目指して,軟骨・骨多層系生体組織と同等の力学特性を示す多層構造足場材料の開発,および再生培養骨作製のための基礎技術の確立を主目的とした.足場材料として,生分解性高分子のPCLとPLLAおよびバイオセラミックスHAを原料とし,軟骨-骨の多層構造を力学的に模擬した多層構造の生体吸収性多孔質材料の開発に成功した.生体軟骨・骨多層組織と比較した結果,類似の圧縮特性を示すことが明らかになった.また,有機・無機複合系足場材料と間葉系幹細胞を組み合わせ一定期間培養することで,再生培養骨の作製に関する有益な知見を得ることができた.
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