研究概要 |
DNA メチル化は有害化学物質の曝露指標として有用であるか検討した。 DNA メチル化を網羅的に調べるため、散在性反復配列を標的遺伝子とした。始めに有害化学物質によるゲノムDNA のメチル化を調べるために重金属カドミウムをラットに長期間経口投与し,肝臓ゲノムDNA の ID 配列のメチル化を検出した。メチル化感受性制限酵素を用いた方法で解析した結果,Cd により DNA メチル化の割合が高くなった。次に,被験者(女性、30 代)の血液から抽出したゲノム DNA の Alu 配列のメチル化を検出した。メチル化配列特異的なプライマーを用いreal-timePCR 法で解析し,DNA メチル化の割合と血中重金属濃度(Cd,Pb,Hg)と相関は認められなかったが,骨密度と相関が見られ,Alu 配列のメチル化は骨代謝の指標の 1 つとして検討される。
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