研究課題
若手研究(B)
本研究では、大脳発生の進行に伴って変化する分裂パターンや挙動等の神経幹細胞の特性を制御しているメカニズムを明らかにすることを目的として行った、単一細胞由来のマイクロアレイデータより得られた候補分子のスクリーニングより、発生初期において神経幹細胞の形態を制御していることが考えられる接着分子、TAG-1を発見した。TAG-1をノックダウンすると発生初期においてのみ神経幹細胞のbasal突起が消失し、その核移動の範囲が狭くなった。核移動の異常によりVZにおいて細胞が混み合った結果、神経幹細胞は脳室面から離脱し、basal側で異所的に細胞産生を行った。そしてその結果、大脳層形成は大きく乱れた。以上の観察より、神経幹細胞はその形態依存的に正しく核移動を行うことで、細胞が混み合うことを防いでおり、そのことが大脳組織形成を行う上で非常に重要であることが明らかになった。
すべて 2013 2012 2011 その他
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (45件)
Biology Open
巻: 1 号: 11 ページ: 1083-1093
10.1242/bio.20121396