研究課題
若手研究(B)
プロサポシン(PSAP)はライソゾームでのスフィンゴ脂質の加水分解に関わるサポシン(SAPs)の前駆体タンパク質であり、PSAP自体が体液中に分泌されることも知られているが、その生理機能はよく判っていない。本研究ではプロサポシン欠損マウス(Psap-/-)の出生率が低いことに着目し、PSAP/SAPsのマウス胚発生における生理機能の解明を目指した。野生型マウスの胚組織におけるPSAP/SAPsの時空間的発現解析を行った結果、PSAP/SAPsは時期特異的に高発現し、胎仔への栄養供給を担う胚体外組織で強く発現していることが判った。Psap-/-胚の病態解析では、Psap-/-は胎生早期から成長不良を呈し、胚体外組織の特定の細胞でライソゾームの形態異常が見られた。Psap-/-とプロサポシン強発現マウス(PSAP Tg)との交配実験により、Psap-/-胚の胎生致死表現型は母体がプロサポシンを強発現することによってレスキューされることを明らかにした。以上の結果から、PSAP/SAPsはマウス胎生期において胚体外組織のライソゾーム機能に必須であることが示唆された。
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