研究課題/領域番号 |
23K21943
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補助金の研究課題番号 |
22H00671 (2022-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2022-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
北出 慶子 立命館大学, 文学部, 教授 (60368008)
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研究分担者 |
土元 哲平 中京大学, 心理学部, 任期制講師 (10897622)
安田 裕子 立命館大学, 総合心理学部, 教授 (20437180)
中谷 潤子 大阪産業大学, 国際学部, 教授 (20609614)
澤邉 裕子 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (40453352)
杉本 香 大阪大谷大学, 文学部, 准教授 (50760823)
清水 裕子 立命館大学, 食マネジメント学部, 教授 (60216108)
横溝 紳一郎 西南学院大学, 外国語学部, 教授 (60220563)
西村 美保 清泉女子大学, 文学部, 教授 (60410875)
早矢仕 智子 宮城学院女子大学, 一般教育部, 教授 (60909836)
中川 祐治 大正大学, 文学部, 教授 (70352424)
新矢 麻紀子 大阪産業大学, 国際学部, 教授 (70389203)
山口 洋典 立命館大学, 共通教育推進機構, 教授 (90449520)
嶋津 百代 関西大学, 外国語学部, 教授 (90756868)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2025年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 日本語教育 / 日本語教員養成 / 教育実習 / 評価 / プログラム開発 / 日本語教師教育 / 日本語教師養成課程 / 越境的学習 / リアリスティック・アプローチ / サービス・ラーニング / 言語教師教育 / 現場と養成課程の連携 / キャリア |
研究開始時の研究の概要 |
研究では、日本語教育現場と日本語教師養成課程をつないだ新しい形の日本語教師育成の在り方を開発、検証する。本研究では、現場と乖離した座学偏重カリキュラムの改善や初任教師が直面するリアリティ・ショックの軽減を目指し、まず現場と養成課程の隔たりとその改善方法を調査する。その上で、現場での実践から学ぶ教師教育として開発された「リアリスティック・アプローチ」を導入し、持続的に成長できる教師の育成方法を提案する。また、日本語教育現場と養成課程の架け橋となるピア・コミュニティを創設し、現場と養成課程の往還による「越境的学習」モデルを開発する。
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研究実績の概要 |
2022年度の成果についてプロジェクトの4つの観点に分けて示す。 1.プロジェクト全体と養成課程プログラム:日本語教師養成課程の担当教員を対象とした質問紙調査を実施し、分析結果についてプログラム、実習、日本語学習支援活動、キャリアの4点において養成課程担当教員の持つ多様な視点を提示した。2023年の日本語教育学会、春季大会において本調査の結果をパネル発表予定であり大学での日本語教師養成課程の目標、カリキュラム、連携についてさらに議論を重ね、課題と解決方法を今後、具体化していく。また、日本語教師養成課程の受講者を対象とした質問紙調査についても2022年度に試作を実施し、改善してきた。2023年度に受講開始時の学生と修了時の学生に実施予定である。 2.実習:日本語学校教員を対象とした教育実習受入れ・実施に関する質問紙調査を実施し、上記1で述べた大学の養成課程担当教員の実習に対する回答と照合し、送出しと受入れにおける教育観や実習に対する考え方の違いを明らかにした。この結果を受け、2023年度は、双方が話し合える場とその構築方法を検討していく。 3.日本語学習支援活動:地域日本語教室の代表者および地域参加者を対象としたインタビュー調査と参与観察を実施し、地域日本語教室に大学の養成課程受講生が参加することに関し、地域側の視点を探った。調査結果について2023年3月の言語文化教育研究学会にてパネル発表で報告し、地域と大学の連携においてステークホルダー間でどのような関係性の構築が必要となってくるか、留意点について明らかにした。 4.キャリア:大学の日本語教師養成課程修了生で現職日本語教師(新任3年以内)へのインタビュー調査を実施し、日本語教師としての職業に対する考え方とその変化プロセスについて明らかにした。2023年度にデータ分析を進め、養成課程で準備すべきことやキャリア支援の方法を探っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022~2023年度の目標としては、大学の日本語教師養成課程プログラムの現状分析と把握をすることであり、養成課程担当者、実習受入れ先の日本語学校、地域日本語教室、養成課程修了生への調査およびデータ分析に取り組むことができたという点で、おおむね予定通り進んでいる。2023年度は、引き続き、養成課程受講生への調査実施も含め、各データの分析と考察、各ステークホルダー間の齟齬や協働するための方向性、そのための場づくりに取り組んでいく。国内外の言語教師教育プログラムに関するグッドプラクティスの調査に関しては、2022年度は感染症予防対策で海外渡航や出張の規制により予定が立てられなかった。これについては、2023年度に延期し、グッドプラクティス教員を招聘した研究会の実施2件、北米での英語教師教育プログラムのヒアリングを予定している。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、2022年度に開始した各チームの調査を継続することに並行し、2022年度の調査で明らかになった現場と養成課程の隔たりという課題にアプローチしていく。まず、体制面において、横断型の「現場と養成課程の連携」を目指すチームを設置する。2022年度の体制である実習、日本語学習支援活動、キャリアの4つのチームでの取組みも継続するが、プロジェクト全体で日本語教育現場と大学の日本語教師養成課程の連携という目的があり、その目的を推進するにあたり、各チーム1名以上から構成される「現場と養成課程の連携」チームを置くことで、目指す連携像と具体化するための方法について既存の観点と並行させてプロジェクト全体の目的にアプローチしていく。「現場と養成課程の連携」チームでは、社会心理学の専門家で地域と大学の連携において理論および実践背景を持つメンバーを中心に2023年度に会合を重ね、2024年度以降に向けて理論的基盤を共有し、現場との協働にむけて具体的な連携の形を詰めていく。2023年9月にはプロジェクト全体で対面の研究会を開催し、「現場と養成課程の連携」チームの方向性について決めていく。
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