研究課題
基盤研究(C)
目のレベルで絶滅してしまった海生哺乳類の束柱類(デスモスチルスの仲間)の臼歯化石を用いて,歯のエナメル質の成長線に沿った連続試料から,炭素・酸素および微量元素(ストロンチウム)の安定同位体比分析を行なった.その結果,炭素と酸素の同位体比が一定の周期で変動する個体とそうでない個体が存在したことを確認した.このことから,束柱類には飲水の場所を周期的に変える個体が存在したらしいことが推定された.しかしながら,微量元素の変動は顕著ではなく,個体の周期的移動は狭い範囲に留まると推定された.このような同位体比変動の個体差は,デスモスチルスが例えば性別によって生活史が異なっていた可能性を暗示している.
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Historical Biology
巻: 27 号: 1-2 ページ: 289-303
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群馬県立自然史博物館研究報告
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化石(古生物学会和文誌)
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