本研究は、Brown & Levinson(1987/田中監訳, 2011)のポライトネス理論をベースに、外国人学習者を対象とした日本語教育と日本人英語学習者を対象とした英語教育の教室内コミュニケーションを分析し、ポライトネスの視点からその共通点(普遍性)と相違点を検証することを目的とした。具体的な課題は、日本語授業および英語授業の録画データから、ポライトネス理論の要であるポジティブ・フェイスとネガティブ・フェイスに焦点を当て、相互作用による共同構築の形としての教室談話の特徴はなにか、日英両教室談話に違いがあるかを分析し、B&L理論のポライトネスの普遍性を検証した。
|