研究成果の概要 |
記憶障害の兆しを捉える指標として国際的に流通するロジカルメモリはウエクスラー記憶検査法(WMS)の下位項目として提供されており, 日本では, WMS改訂版に準じて74歳までを対象とした標準化がなされている。一方, WMS-Rを完全実施するのではなくロジカルメモリのみ単独実施する方法(杉下, 2011: 日老医誌)が, アルツハイマー病が疑われる高齢者を対象とした記憶評価等に利用されている。この場合, 使用目的柄, WMS-R対象年齢以上の後期高齢者(75歳以上)への適用が望まれる。以上を踏まえ, 高齢者に日本語版ロジカルメモリを単独実施した際の健常標準値を得ることを目指し, 調査を行った。
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