適切な染色体分配を保障するセントロメア構造基盤の解明

• 研究課題/領域番号: 24770180
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 細胞生物学
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 丹野 悠司 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (20583123)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2014-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円); 2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2012年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
• キーワード: セントロメア / 染色体分配

研究概要

染色体の均等分配は、細胞が次世代へと正しい遺伝情報を継承するために必須であるが、均等分配を保障する分子メカニズムについては未解明の点が多い。また、多くのがん細胞は染色体不安定性と呼ばれる高頻度の分配異常を示し、この性質が細胞のがん化やがんの悪性化を促進することが示唆されている。しかしながら、染色体不安定性をもたらす分子機構については明らかとなっていない。本研究において我々は、分裂期キナーゼAurora BがSGO1のセントロメア局在を促進し、均等分配を保障する分子機構を明らかにした。また、染色体不安定性が、SGO1の局在異常によってもたらされる可能性を見出した。

研究成果

• [雑誌論文] Targeting condensin, a vital spot of MYCN-amplified neuroblastoma (2014)
  • 著者名/発表者名: Yuji Tanno、Yoshinori Watanabe
  • 雑誌名: Cell Cycle 巻: Vol. 13 ページ: 1224-1224
• [雑誌論文] MPS1/Mph1 phosphorylates the kinetochore protein KNL1/Spc7 to recruit SAC components (2012)
  • 著者名/発表者名: Yuya Yamagishi、Ching-hui Yang、Yuji Tanno、Yoshinori Watanabe
  • 雑誌名: Nature Cell Biology 巻: Vol. 14 ページ: 746-752
• [雑誌論文] Mps1/Mph1 phosphorylates the kinetochore protein KNL1/Spc7 to recruit SAC components (2012)
  • 著者名/発表者名: Yamagishi, Y., Yang, CH., Tanno, Y., & Watanabe, Y
  • 雑誌名: Nature Cell Biol 巻: 14 号: 7 ページ: 746-752
  • DOI: 10.1038/ncb2515
  • 査読あり
• [雑誌論文] 染色体の接着異常とがん (2012)
  • 著者名/発表者名: 丹野悠司, 渡邊嘉典
  • 雑誌名: 領域融合レビュー 巻: 1 ページ: e004
  • DOI: 10.7875/leading.author.1.e004
  • 査読あり
• [学会発表] Fine tuning of inner centromere localization of Sgo1 is crucial for chromosomal stability (2013)
  • 著者名/発表者名: Yuji Tanno、Yoshinori Watanabe
  • 学会等名: The EMBO Workshop on Chromosome Segregation and Aneuploidy
  • 発表場所: Breukelen, The Netherlands
• [学会発表] シュゴシンSgo1の制御異常は染色体不安定性を引き起こす (2012)
  • 著者名/発表者名: 丹野悠司、渡邊嘉典
  • 学会等名: 第35回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 福岡県福岡市
• [学会発表] シュゴシンSgo1のインナーセントロメア局在は正確な染色体分配を保障する (2012)
  • 著者名/発表者名: 丹野悠司、渡邊嘉典
  • 学会等名: 第24回高遠・分子細胞生物学シンポジウム
  • 発表場所: 長野県伊那市
• [図書] 領域融合レビュー (1巻) (2012)
  • 著者名/発表者名: 丹野悠司、渡邊嘉典
  • 出版者: ライフサイエンス
• [備考]
  • URL: http://www.iam.u-tokyo.ac.jp/watanabe-lab/watanabe_lab/Home.html