研究課題/領域番号 |
24780305
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
臨床獣医学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
小林 沙織 岩手大学, 農学部, 助教 (60566214)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2013年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2012年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 犬好中球機能不全症 / 先天性免疫不全 / 細胞免疫 / ITGB2 / CD18 / ウシラクトフェリン / 好中球機能不全症 / 先天性疾患 / 自然免疫 / 好中球殺菌能 / 好中球機能 / 犬 / 慢性炎症 / 鉄欠乏性貧血 / インテグリン |
研究成果の概要 |
本研究は、好中球機能不全症を呈する雑種犬の病態解明およびウシラクトフェリン(LF)療法の治療機序を明らかにするために実施されたものである。 症例犬の幼少時からの再発性感染は、好中球のCD18依存性殺菌能の障害が主な原因であり、CD18非依存性殺菌能によってある程度代償されているために、中年齢までの生存が可能だったことが考えられた。LFの長期経口投与は、好中球のCD18遺伝子レベルを増加させることに加え、慢性的な炎症状態の沈静化と血中鉄分補充効果を示すことによってCD18依存性殺菌能を回復させていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
犬の好中球機能不全症でもこれまで報告のないタイプを日本雑種犬に見出した。CD18欠損の犬白血球粘着不全症(CLAD)のバリアントの存在は証明されていないが、本症が世界初のCLADバリアントに分類される可能性を示した。 また、新たな好中球不全症に対してウシラクトフェリン投与が効果があることを突き止め、その治療機序についていくつかの作用が明らかとした。本研究結果は、これまで治療法がなかった好中球機能不全症に対して根治療法ならびに将来的な新規治療薬の開発に寄与するものと期待している。
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