分割照射の転移に対する影響

• 研究課題/領域番号: 24791358
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 放射線科学
• 研究機関: 筑波大学 (2014); 独立行政法人放射線医学総合研究所 (2012-2013)
• 研究代表者: 松本 孔貴 筑波大学, 医学医療系, 助教 (70510395)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円); 2014年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
• キーワード: 不均等分割 / 初回高線量 / 粒子線治療 / 細胞死 / 転移能 / 浸潤能 / 不均等分割照射 / 高LET / 細胞致死 / スフェロイド / 転移 / 分割照射 / 遊走能

研究成果の概要

現在臨床では均等分割照射を用いているが、小線量照射の蓄積が肺転移を亢進させた例や転移能が一過性に亢進される結果が報告されており、転移制御の点から均等分割照射が最良なのか議論の余地が残る。
本研究では、まず腫瘍細胞及び移植腫瘍に炭素線及びX線による均等分割照射を行い、細胞致死及び浸潤能抑制効果と分割回数及び1回線量との関係を明らかにした。ついで、細胞及びスフェロイドを用いて、初回高線量あるいは最後高線量などの不均等分割照射による細胞致死効果またはスフェロイド制御率と浸潤能抑制効果を調べることで、腫瘍制御と転移抑制の観点からより効率的な分割照射法の提案を行った。

研究成果

• [雑誌論文] The effect of non-uniformity fractionation for tumor metastatic abilities (2014)
  • 著者名/発表者名: Yoshitaka Matsumoto, Kei Yamashita, Huizi Li, and Yoshiya Furusawa
  • 雑誌名: Journal of Radiation Research 巻: 55 号: suppl 1 ページ: i137-i138
  • DOI: 10.1093/jrr/rrt185
  • オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 新しいがんの放射線生物学を拓くイメージング技術 (2014)
  • 著者名/発表者名: 安井博宣、戒田篤志、兵藤文紀、三浦大典、久下裕司、松本孔貴
  • 雑誌名: Radiation Biology Research Communications 巻: 49 ページ: 263-283
• [雑誌論文] Fractionated irradiation of carbon beam and the isoeffect dose on acute reaction of skin (2014)
  • 著者名/発表者名: Akiko Uzawa, Ryoichi Hirayama, Yoshitaka Matsumoto, Kana Koda, Sachiko Koike, Koichi Ando, and Yoshiya Furusawa
  • 雑誌名: Journal of Radiation Research 巻: 55 号: suppl 1 ページ: i135-i136
  • DOI: 10.1093/jrr/rrt188
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 放射線治療に資するがん転移研究～オーバービュー～ (2013)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴、増永慎一郎、皆巳和賢、鷲山幸信、尾方俊至、手島昭樹、松浦成昭、古澤佳也
  • 雑誌名: 癌の臨床 巻: 59 ページ: 141-148
  • 査読あり
• [学会発表] 不均等分割照射による抗腫瘍効果と転移抑制効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴、山下慶、李恵子、平山亮一、鵜澤玲子、 安藤興一、増永慎一郎、古澤佳也、坪井康次、櫻井英幸
  • 学会等名: 平成24年度HIMAC共同利用研究成果発表会
  • 発表場所: ホテルポートプラザちば（千葉県千葉市）
  • 年月日: 2015-04-20 – 2015-04-21
• [学会発表] 放射線治療に資する生物学 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第3回つくば放射線治療を学ぼう会
  • 発表場所: 筑波大学（茨城県つくば市）
  • 年月日: 2015-03-07
  • 招待講演
• [学会発表] 細胞致死と転移抑制から見た重粒子線の生物効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第8回Quantum Medicine研究会
  • 発表場所: 茨城大学（茨城県水戸市）
  • 年月日: 2015-03-01
  • 招待講演
• [学会発表] 細胞致死と転移抑制の両面から見る重粒子線の抗腫瘍効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴、鵜澤玲子、平山亮一、李惠子、山下慶、金子由美子、小池幸子、幸田華奈、尾崎匡邦、増永慎一郎、安藤興一、白井敏之、鎌田正、古澤佳也、櫻井英幸
  • 学会等名: 第17回癌治療増感研究シンポジウム
  • 発表場所: 奈良県立文化会館（奈良県奈良市）
  • 年月日: 2015-02-06 – 2015-02-07
  • 招待講演
• [学会発表] The effect of heavy-ion beam to metastatic abilities and survival of tumor cells cultured in cyclic hypoxia condition (2014)
  • 著者名/発表者名: Yoshitaka Matsumoto, Kei Yamashita, Huizu Li, Yumiko Kaneko, Lue Sun, Takeshi Moritake, Akiko Uzawa, Ryoichi Hirayama, Koichi Ando, Shinichiro Masunaga, Toshiyuki Shirai, Yoshiya Furusawa and Hideyuki Sakurai
  • 学会等名: 41st Annual Meeting of the European Radiation Research Society
  • 発表場所: Alder Paradise Mare (Rhodes, Greece)
  • 年月日: 2014-10-14 – 2014-10-19
• [学会発表] The Effect of Heavy-Ion beam to Metastatic Abilities and Survival of Tumor Cells Cultured in Cyclic Hypoxia Condition (2014)
  • 著者名/発表者名: Yoshitaka Matsumoto、Kei Yamashita、Huizu Li、Yumiko Kaneko、Leu Sun、Takeshi Moritake、Ryoichi Hirayama、Akiko Uzawa、Koichi Ando、Shin-ichiro Masunaga、Toshiyuki Shirai, Yoshiya Furusawa and Hideyuki Sakurai
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第57回大会
  • 発表場所: 鹿児島県民交流センター（鹿児島県鹿児島市）
  • 年月日: 2014-10-01 – 2014-10-03
• [学会発表] 間欠的低酸素環境経験がん細胞に対する重粒子線の効果 (2014)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴、山下慶、李惠子、金子由美子、孫略、盛武敬、平山亮一、鵜澤玲子、安藤興一、増永慎一郎、白井敏之、古澤佳也、櫻井英幸
  • 学会等名: 平成26年度京都大学原子炉実験所専門研究会
  • 発表場所: 京都大学原子炉実験所（大阪府泉南郡熊取町）
  • 年月日: 2014-08-09 – 2014-08-10
• [学会発表] 重粒子線の転移抑制効果 (2014)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴、鵜澤玲子、平山亮一、小池幸子、山下慶、李惠子、金子由美子、岡安隆一、安藤興一、増永慎一郎、坪井康次、鎌田正、古澤佳也、櫻井英幸
  • 学会等名: 第52回日本放射線腫瘍学会生物部会
  • 発表場所: メルパルク京都（京都府京都市）
  • 年月日: 2014-07-12
• [学会発表] 低酸素環境下がん細胞の転移能に対する放射線影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 日本放射線影響学会第56回大会
  • 発表場所: 青森
• [学会発表] 低酸素環境下のがん細胞の転移能とそれに対する放射線の影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 京都大学原子炉実験所専門研究会
  • 発表場所: 熊取
• [学会発表] 不均等分割照射が細胞致死及び転移能に与える影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第22回日本がん転移学会学術集会・総会
  • 発表場所: 広島
• [学会発表] 低酸素環境下のがん細胞の転移能とそれに対する放射線の影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第51回日本放射線腫瘍学会生物部会学術大会
  • 発表場所: 仙台
• [学会発表] Dose and LET Dependency of Bystander-Induced Micronucleation in Normal Human Fibroblasts (2013)
  • 著者名/発表者名: Yoshitaka Matsumoto, Nobuyuki Hamada, Mizuho Aoko-Nakano, Seiichi Wada, Tomoo Funayama, Tetsuya Sakashita, Noriko Usami, Takehiko Kakizaki, Katsumi Kobayashi, Yasuhiko Kobayashi, Yoshiya Furusawa
  • 学会等名: 16th International Symposium of Microdosimetry
  • 発表場所: Treviso, Italy
• [学会発表] 初回高線量照射による効率的な転移能抑制効果の検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第15回癌治療増感研究シンポジウム
  • 発表場所: 奈良
• [学会発表] 不均等分割照射が細胞致死及び転移能に与える影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第22回日本がん転移学会学術集会
  • 発表場所: 松本
• [学会発表] 線量及び線質不均等分割照射による効率的な放射線治療法の検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第19回癌治療増感研究会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] 放射線治療に資する転移研究～オーバービュー～ (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第41回放射線による制癌シンポジウム-基礎と臨床の対話- 領域を支える若手研究
  • 発表場所: 宜野湾
  • 招待講演
• [学会発表] The effect of fractionated carbon-ion beams to tumor metastasis. (2012)
  • 著者名/発表者名: Yoshitaka Matsumoto
  • 学会等名: 39th Annual Meeting of the European Radiation Research Society
  • 発表場所: Vietri sul Mare, Italy
• [学会発表] 初回高線量照射による効率的な転移能抑制効果の検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 京都大学原子炉実験所専門研究会
  • 発表場所: 熊取
• [学会発表] 高転移性腫瘍に対する重粒子線分割照射の影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第21回日本がん転移学会学術集会
  • 発表場所: 広島
• [学会発表] 原発腫瘍への分割照射が遠隔転移に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第50回日本放射線腫瘍学会生物部会学術大会
  • 発表場所: 宜野湾
• [学会発表] 悪性腫瘍の高転移能に対する重粒子線照射の影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴
  • 学会等名: 第18回癌治療増感研究会
  • 発表場所: 大阪
• [図書] 2013 Annual Report of the Research Project with Heavy Ion at NIRS-HIMAC (2014)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴、李惠子、山下慶、金子由美子、平山亮一、岡安隆一、白井敏之、古澤佳也
  • 総ページ数: 230
  • 出版者: 局所制御と転移抑制を目指した放射線との併用療法の検討
• [図書] 2013 Annual Report of the Research Project with Heavy Ion at NIRS-HIMAC (2014)
  • 著者名/発表者名: 松本孔貴、山下慶、李惠子、金子由美子、孫略、盛武敬、 鵜澤玲子、平山亮一、尾崎匡邦、安藤興一、増永慎一郎、白井敏之、古澤佳也
  • 総ページ数: 230
  • 出版者: 低酸素環境を経験したがん細胞の転移能及び細胞致死に重粒子線が与える影響