研究課題
若手研究(B)
多くの先行研究が咀嚼運動と記憶・認知機能の関連を示唆している。本研究の目的は咀嚼運動が短期記憶形成に及ぼす影響を機能的MRIにより検討することである。短期記憶課題のみを行った場合と、咀嚼運動、手指タッピング運動後に短期記憶課題を行った場合の正答率を比較し、咀嚼運動特異的に短期記憶形成促進作用があるかどうか検討した。それぞれの運動課題後の記憶課題の正答率の方が、記憶課題のみを行ったときよりも高く、さらに咀嚼運動の方が手指タッピング運動よりも正答率向上効果が高い傾向を示すことが明らかになった。本研究より、咀嚼機能向上は記憶形成を促進させる可能性が示唆された。