研究成果の概要 |
口腔扁平上皮癌培養細胞株・臨床検体の両者において、細胞表面に発現するα-dystroglycan (α-DG) の糖鎖修飾に構造変化が生じていることが明らかになった。また、この構造変化には糖転移酵素であるLARGEが関与している可能性が示唆された。他臓器悪性腫瘍で報告されている糖修飾酵素 (MGAT3, MGAT5, NEU1, NEU3, Fut8) のうち、NEU3 mRNA は正常粘膜に比べて口腔癌組織での発現量が有意に高かった。口腔癌の進展過程において、特定の糖鎖構造とこれを修飾する酵素が重要な役割を果たしていると考えられる。
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