研究成果の概要 |
積雲対流の発達は対流圏中下層の気温、湿度場に強く依存していると考えられているが、本課題で成層圏の力学場も寄与していることを衛星観測および数値実験から明らかにした。成層圏突然昇温時に成層圏の南北循環の強化 (低緯度が上昇) によって、熱帯対流圏界面領域が断熱的に冷やされた結果、鉛直方向の安定度が減り、積雲対流がより上方に卓越した [Eguchi et al., ACP, 2015; Kodera et al., ACP, 2015]。また卓越した積雲対流によって対流圏下層の空気塊(短寿命成分含む)が短期間で成層圏に輸送されることを示した [Eguchi et al., SOLA, 2016]。
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