魚類の抗酸菌症の感染防御における細胞性免疫の役割解明

• 研究課題/領域番号: 25450305
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 水圏生命科学
• 研究機関: 鹿児島大学
• 研究代表者: 荒木 亨介 鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 助教 (30409073)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円); 2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2013年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
• キーワード: ノカルジア症 / ミコバクテリア症 / 細胞性免疫 / ワクチン / ブリ / カンパチ / IL-12 / IFNgamma / Interleukin-12 / Interferon gamma / Interleukin-10 / 細胞内寄生細菌 / ミコバクテリウム症 / アジュバント / 結節

研究成果の概要

カンパチのinterleukin (IL)-12およびinterferon (IFN)-γは細胞性免疫に、IL-10は液性免疫に関与することが示された。特にIL-12については細胞性免疫誘導能および液性免疫抑制能の両方の機能を有しており、ノカルジア症に対する感染防御にはIL-12の産生が必須である事が明らかになった。ブリ類のミコバクテリア症に対する感染防御抗原としてミコバクテリア症原因菌の6 kDa early secretory target (ESAT-6)および10 kDa culture filtrate protein (CFP-10)が有効である可能性が示された。

研究成果

• [雑誌論文] Recombinant sialidase NanA (rNanA) cleaves alpha2-3 linked sialic acid of host cell surface N-linked glycoprotein to promote Edwardsiella tarda infection (2015)
  • 著者名/発表者名: Chigwechokha, P.K., M. Tabata, S. Shinyoshi, K. Oishi, K. Araki, M. Komatsu, T. Itakura, K. Shiozaki
  • 雑誌名: Fish and Shellfish Immunology 巻: 47 号: 1 ページ: 34-45
  • DOI: 10.1016/j.fsi.2015.08.015
  • 査読あり
• [雑誌論文] Comparative analysis of adaptive immune response after vaccine trials using live attenuated and formalin-killed cells of Edwardsiella tarda in ginbuna crucian carp (Carassius auratus langsdorfii) (2015)
  • 著者名/発表者名: Yamasaki, M., K. Araki, K. Maruyoshi, M. Matsumoto, C. Nakayasu, T. Moritomo, T. Nakanishi, A. Yamamoto
  • 雑誌名: Fish and Shellfish Immunology 巻: 45 号: 2 ページ: 437-442
  • DOI: 10.1016/j.fsi.2015.04.038
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Role of CD4+ and CD8α+ T cells in protective immunity against (2014)
  • 著者名/発表者名: Yamasaki M, Araki K, Nakanishi T, Nakayasu C, Yamamoto A.
  • 雑誌名: Fish Shellfish Immunol. 巻: 36 号: 1 ページ: 299-304
  • DOI: 10.1016/j.fsi.2013.11.016
  • 査読あり
• [雑誌論文] Serum GlucNAc-binding IgM of fugu (Takifugu rubripes) suppresses (2013)
  • 著者名/発表者名: Tsutsui, S., Ariji, T., Sato, A., Yoshida, T., Yamamura, N., Odaka, T., Araki, K., Suetake, H., Miyadai, T., Nakamura, O.
  • 雑誌名: Dev. Comp. Immunol. 巻: 41 号: 1 ページ: 20-26
  • DOI: 10.1016/j.dci.2013.03.018
  • 査読あり
• [学会発表] カンパチのInterleukin-10による細胞性免疫の抑制 (2016)
  • 著者名/発表者名: 松本萌・Mahmoud Tanekhy Amer・早志和真・西谷篤・今岡慶明・柳宗悦・荒木亨介・山本淳
  • 学会等名: 平成28年度日本水産学会春季大会
  • 発表場所: 東京海洋大学（東京都港区）
  • 年月日: 2016-03-28
• [学会発表] 魚類ミコバクテリア症原因細菌が産生するESAT-6およびCFP-10の細胞性免疫誘導能の解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 早志和真・松本萌・中西照幸・荒木亨介・山本淳
  • 学会等名: 平成28年度日本水産学会春季大会
  • 発表場所: 東京海洋大学（東京都港区）
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] ブリ類のInterferon-γ遺伝子の単離および機能解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松本萌・荒木亨介・早志和真・下野友未・劉倩・柳宗悦・今岡慶明・山本淳
  • 学会等名: 平成27年度日本水産学会九州支部大会
  • 発表場所: 宮崎大学（宮崎県宮崎市）
  • 年月日: 2015-11-07
• [学会発表] 魚類肝臓におけるシアリダーゼNeu1の意義 (2015)
  • 著者名/発表者名: 高瀬諒・龍薗せな・若松麗菜・Petros Kingstone Chigwechokha・本田晃伸・荒木亨介・小松正治・塩崎一弘
  • 学会等名: 平成27年度日本水産学会九州支部大会
  • 発表場所: 宮崎大学（宮崎県宮崎市）
  • 年月日: 2015-11-07
• [学会発表] E. tardaの感染予防を目的としたシアリダーゼNanA阻害物質の探索 (2015)
  • 著者名/発表者名: 新吉沙弥香、若松麗菜、Petros Kingstone Chigwechokha、松崎光輝、荒木亨介、小松正治、塩崎一弘
  • 学会等名: 平成27年度日本水産学会九州支部大会
  • 発表場所: 宮崎大学（宮崎県宮崎市）
  • 年月日: 2015-11-07
• [学会発表] カンパチのノカルジア症不活化ワクチンにおけるInterleukin-12のアジュバント効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松本萌・荒木亨介・丸吉浩太・早志和真・末武弘章・柳宗悦・今岡慶明・山本淳
  • 学会等名: 平成27年度日本魚病学会秋季大会
  • 発表場所: 東京大学（東京都文京区）
  • 年月日: 2015-09-26
• [学会発表] ブリ類の抗酸菌症不活化ワクチン接種後の免疫応答 (2015)
  • 著者名/発表者名: 荒木亨介・下野友未・丸吉浩太・松本萌・早志和真・山崎雅俊・柳宗悦・今岡慶明・山本淳
  • 学会等名: 平成27年度日本魚病学会秋季大会
  • 発表場所: 東京大学（東京都文京区）
  • 年月日: 2015-09-26
• [学会発表] Edwardsiella tarda感染における宿主細胞のN型糖タンパク糖鎖構造変化の重要性 (2015)
  • 著者名/発表者名: 塩崎一弘・Petros Chigwechokha・新吉沙弥香・大木麗菜・荒木亨介・小松正治
  • 学会等名: 平成27年度日本水産学会秋季大会
  • 発表場所: 東北大学（宮城県仙台市）
  • 年月日: 2015-09-24
• [学会発表] Edwardsiella tarda感染による脱シアリル化機構とその意義 (2015)
  • 著者名/発表者名: Petros Chigwechokha・新吉沙弥香・本田晃伸・大木麗菜・荒木亨介・小松正治・宮城妙子・塩崎一弘
  • 学会等名: 第34回日本糖質学会年会
  • 発表場所: 東京大学（東京都文京区）
  • 年月日: 2015-08-01
• [学会発表] カンパチInterleukin-12の機能解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松本萌、荒木亨介、早志和真、丸吉浩太、劉倩、末武弘章、柳宗悦、今岡慶明、山本淳
  • 学会等名: 平成27年度日本水産学会春季大会
  • 発表場所: 東京海洋大学（東京都港区）
  • 年月日: 2015-03-27 – 2015-03-31
• [学会発表] SMART理論による魚病細菌の選択培地の設計 (2015)
  • 著者名/発表者名: 北野弘、荒木亨介、山本淳
  • 学会等名: 平成27年度日本魚病学会春季大会
  • 発表場所: 東京海洋大学（東京都港区）
  • 年月日: 2015-03-07 – 2015-03-08
• [学会発表] カンパチInterleukin12遺伝子の単離および発現解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 松本萌、荒木亨介、丸吉浩太、山口愉生也、渡邊勇歩、早志和真、劉倩、柳宗悦、山本淳
  • 学会等名: 平成26年度日本水産学会秋季大会
  • 発表場所: 九州大学（福岡県福岡市）
  • 年月日: 2014-09-19 – 2014-09-22
• [学会発表] 魚類のホルマリン不活化ワクチンによる液性免疫誘導と細胞性免疫抑制 (2014)
  • 著者名/発表者名: 山崎雅俊、荒木亨介、中西照幸、中易千早、松﨑吾朗、山本淳
  • 学会等名: 日本比較免疫学会第26回学術集会・第25回日本生体防御学会学術総会
  • 発表場所: 東北大学（宮城県仙台市）
  • 年月日: 2014-07-09 – 2014-07-11
• [学会発表] ギンブナのEdwardsiella tardaホルマリン不活化ワクチンおよび弱毒生ワクチンにより誘導される二次免疫応答の比較 (2014)
  • 著者名/発表者名: 山崎雅俊、荒木亨介、増田鷹侑、中西照幸、中易千早、山本淳
  • 学会等名: 平成２６年度日本魚病学会春季大会
  • 発表場所: 函館国際ホテル
• [学会発表] N-acetyl-D-glucosamine-binding immunoglobulin M of fugu (Takifugu rubripes) inhibits the growth of fish pathogenic bacteria: A novel function of teleost antibody. (2013)
  • 著者名/発表者名: Tsuitsui, S., Ariji, T, Sato, A., Yoshida, T., Yamamura, N., Odaka, T., Araki, K., Suetake, H., Miyadai, T., Nakamura, O.
  • 学会等名: First International Conference of Fish and Shellfish Immunology
  • 発表場所: Vigo, Spain
• [学会発表] Comparative analysis of adaptive immune response to live and inactivated Edwardsiella tarda in ginbuna crucian carp, Carassius auratus langsdorfii. (2013)
  • 著者名/発表者名: Yamasaki, M., Araki, K., Nakanishi, T., Nakayasu, C., Yamamoto, A.
  • 学会等名: 16th International Conference on Disease of Fish and Shellfish
  • 発表場所: Tampere, Finland
• [学会発表] Adaptive immune response in yellowtail Seriola quinqueradiata induced by formalin-killed Mycobacterium sp. in oil-adjuvant. (2013)
  • 著者名/発表者名: Araki, K., Shimono, Y., Yamasaki, M., Matsumoto, S., Yanagi, S., Maeno, K., Yamamoto, A.
  • 学会等名: 16th International Conference on Disease of Fish and Shellfish
  • 発表場所: Tampere, Finland
• [学会発表] ギンブナTh1様細胞のEdwardsiella tardaに対する感染防御における役割 (2013)
  • 著者名/発表者名: 山崎雅俊、荒木亨介、中西照幸、中易千早、山本淳
  • 学会等名: 平成２５年度日本魚病学会秋季大会
  • 発表場所: 三重大学
• [学会発表] ギンブナのヘルパーＴ細胞および細胞障害性T細胞はEdwardsiella tarda感染に対する防御免疫において重要な役割を果たす (2013)
  • 著者名/発表者名: 山崎雅俊、荒木亨介、中西照幸、中易千早、山本淳
  • 学会等名: 平成２５年度日本水産増殖学会
  • 発表場所: 鹿児島大学
• [産業財産権] 魚類用ワクチンアジュバント (2016)
  • 発明者名: 荒木亨介、松本萌、末武弘章
  • 権利者名: 鹿児島大学、福井県立大学
  • 産業財産権種類: 特許
  • 産業財産権番号: 2016-060775
  • 出願年月日: 2016-03-24