研究課題
基盤研究(C)
妊娠は骨髄におけるBリンパ球の分化の早期の段階を抑制し、同様の現象をエストロゲンの投与で誘導することが出来た。エストロゲンによって間質細胞で誘導される蛋白としてSFRP5を同定した。SFRP5を過剰発現するマウスを作製し解析を行ったところ、Bリンパ球造血が顕著に抑制され、特に骨髄中のリンパ球系共通前駆細胞の段階で分化障害を引き起こした。そのメカニズムとして、SFRP5は多くの遺伝子発現に影響を与え、特にNotchシグナル系の活性化が造血幹細胞・リンパ球系前駆細胞の分化に影響を与えている可能性が示唆された。さらにSFRP5欠損マウスでは、妊娠やエストロゲンが誘導するBリンパ球抑制に変化を生じた。
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