研究課題
若手研究(B)
福島県の放射線汚染地域に生息しているアカネズミの放射線影響評価を行なうことを目的として、個体群調査、染色体異常の頻度、個体被ばく線量を調査した。福島県の警戒区域内において福島第一原子力発電所事故発生時期に出生した個体が少ないという結果を得たが、新生個体も確認されているため、放射線汚染地域のアカネズミ個体数は回復していると考えられる。また、放射線被ばくによる生存個体の成長遅滞は認められなかった。染色体解析では、放射線に特異的な染色体異常は認められず、放射線汚染地域および対照地域との間で有意な差は検出されなかった。アカネズミの個体被ばく線量は、環境中よりも吸収線量が下回っていることを明らかにした。
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