輸液をしている患者から採血する時、輸液を実施している腕から採血することは避けることが常識とされていた。これは輸液が採血データに影響し、患者の生体情報を正しく反映しないとされていたからである。しかし、輸液が流れていく方向は中枢側であり、輸液実施部位より末梢側から採血すれば、輸液の影響を排除した採血データが得られるのではないかと考えた。本研究では、ウサギに輸液を行い、輸液実施部位の中枢側と末梢側の正確性を検討したところ、中枢側では輸液の影響があるが末梢側ではなかった。そこで、ヒトを対象とした実験を行う意義があると判断し、ヒトを対象として研究を行った所、末梢側での採血データに輸液の影響はなかった。
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