現時点では日本人の新生児血圧の詳細は明らかではない。そこで4212名の新生児血圧を解析した。同様に、2628名を対象に、新生児血圧に影響する要因を検討した。さらに、3188名を対象に、上下肢の血圧差を検討した。 上腕血圧を測定した4212名の血圧は70.2/43.9mmHgであり、いずれも正規分布に従っていた。新生児血圧に影響したのは、出生児体重、分娩様式、測定時の意識状態であった。上腕血圧は70.4/44.2mmHg、下腿血圧は69.8/43.6mmHgであり、上腕血圧が有意に高値であった。上腕血圧の方が低い児は未成熟の傾向があり、血圧の上下肢差は新生児の成熟度を反映することが示唆された。
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