研究課題/領域番号 |
26291090
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
市野 隆雄 信州大学, 学術研究院理学系, 教授 (20176291)
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研究分担者 |
服部 充 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 助教 (80710095)
乾 陽子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (10343261)
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研究協力者 |
山本 哲也 信州大学, 大学院総合工学系研究科
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2016年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2015年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2014年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 種間関係 / 共進化 / アリ / アブラムシ / 捕食 / 種特異性 / 地域適応 / 対抗進化 |
研究成果の概要 |
クチナガオオアブラムシ亜属-ケアリ属の相利共生系、およびササコナフキツノアブラムシ-ゴイシシジミの捕食系という二つの種特異的な相互作用系における共進化の地理的モザイクを探究した。まず、ヤノクチナガオオアブラムシの共生相手のアリ種構成が地域によって異なること、またそれに対応してアブラムシの体表炭化水素組成が地理的に変異していることを明らかにした。共生アリ種であるクロクサアリの体表炭化水素組成も地理的に変異していた。 兵隊アブラムシの「武器」は大きいほど攻撃力が高いこと、またその大きさが地理的に変異することを明らかにした。一方、捕食者ゴイシシジミの長い体毛は、兵隊の攻撃を低減させる効果があった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本来であれば数万年という観察期間が必要な生物進化の研究も、共進化の地理的モザイクという現象を利用することで、短期間での解析が可能となる。共進化の地理的モザイクとは、2種間の生物相互作用系において、相互作用の強度が地理的に異なる場合、地域や場所ごとに長年にわたって異なるかたちで相互進化がすすんだ結果、それぞれの生物の形質が地理的にモザイク状に異なっていることをいう。 本研究の学術的意義は、共進化の地理的モザイク研究を、相利共生系という新たな研究領域において立ち上げた点にある。また社会的意義としては、進化という現象をリアルタイムで理解できる、わかりやすいモデル生物系を見出した点があげられる。
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