研究課題
基盤研究(C)
死後に行くべき理想世界(浄土)の観念が共有されていた中世に対し、そのリアリティが失われた近世では、死者はいつまでもこの世に留まるようになった。そのため近世では、死者と生者の個別の契約にもとづき、供養の継続を条件にこの世の内で両者の世界の厳密な分節化が成し遂げられた。しかし、死体遺棄・供養の放棄など、生者側の一方的な契約不履行は跡を絶たなかった。そのため、恨みを含んで無秩序に現世に越境する死者も膨大な数に上った。個々の死者が明確な復讐の対象をもっていた点において、また解決に超越的存在(仏)を介在させない点において、近世の幽霊は救いから疎外されて苦しむ中世の死霊とは異質だった。
すべて 2018 2017 2016 2015 2014
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 7件、 招待講演 8件) 図書 (4件)
宗教民俗研究
巻: 27 ページ: 36ー51
歴史科学
巻: 228 ページ: 33ー38
死生学研究
巻: 2017年号 ページ: 65-82
日本文学
巻: 65巻7号 ページ: 43-53
Religious Studies in Japan
巻: 3 ページ: 3-20
思想
巻: 1095 ページ: 68-89
シリーズ日蓮 現代世界と日蓮
巻: 5 ページ: 68-89
哲学
巻: 66 ページ: 9-24
死生学年報
巻: 2015 ページ: 53-69
北海学園大学人文論集
巻: 57 ページ: 148-157