研究課題/領域番号 |
26380238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
関口 格 京都大学, 経済研究所, 教授 (20314461)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 繰り返しゲーム / 不完全観測 / 多市場接触 / カルテル / 再帰的効用 / チーム生産 / 観測オプション / 不完備情報 / 不完全公的観測 / 不完全私的観測 / フォーク定理 |
研究成果の概要 |
長期的関係の経済学的モデルとしての繰り返しゲーム理論について、数学的純度の高い定理の証明にやや過度に集中する既存研究の流れとは一線を画し、経済主体の情報収集行動の理解や現実の経済現象の説明に直結する研究を行った。特に、多市場接触すなわち寡占企業が複数市場で同時に操業する事実それ自体がカルテル促進的かという問題について、確率的な需要ショックがあるケースやライバル他社の行動が直接観測できないケース等で、多市場接触の強いカルテル促進効果を明らかにした。更に、長期的関係にあるチーム生産モデルにおいて、努力インセンティブを最も効果的に与える成果分配ルールを特徴付けた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の研究成果は、数学的に高度な定理の導出にやや過度に集中してきた繰り返しゲームの理論を独自の視点から新しく発展させるもので、その学術的意義は大きい。また、多市場接触のカルテル促進効果に関する研究成果は、一見無関係に思える複数の市場で寡占企業が同時に操業する事実がカルテル達成の推進力であることを示唆し、規制当局に対して極めて重要な視座を提供している。更に、長期的関係にあるチーム生産モデルで努力インセンティブを最も効果的に与える成果分配ルールを特徴付ける研究成果は、メンバー間の能力面での違いを明示的に考慮しているため、現実の職場での動機づけ・規律づけへの応用可能性が見込める。
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