研究課題/領域番号 |
26400169
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学解析
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
谷口 雅治 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 教授 (30260623)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2014年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 進行波 / Allen--Cahn方程式 / 多次元 / 非対称 / 反応拡散方程式 / 多次元進行波 / Allen-Cahn方程式 / 国際研究者交流(Canada) |
研究成果の概要 |
Allen--Cahn方程式またはNagumo方程式とよばれる双安定な反応項をもつ放物型方程式をN次元空間全体で考え,それがもつ進行波で未知なものを探索することが本研究の目的である。(N-1)次元空間においてコンパクトな凸図形が与えられたときこれを切断面とするN次元進行波解が存在することを証明することに成功した。またこの進行波は与えれた擾乱に対して漸近安定であることを示した。得られた成果はSIAM J. Math. Anal. に2015年,J. Differential Equationsに2016年に掲載された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Allen--Cahn方程式(Nagumo方程式)は二層問題を記述するもっとも基本的な数理物理モデルである。形を保ったままで一定速度で伝播する波は進行波とよばれ,近年,多次元進行波の研究が求められている。この方程式の拡散項と反応項のいずれにも異方性すなわち方向依存性は入っておらず,空間的に等方的なモデルである。本研究では進行軸に対して軸非対称な多次元進行波の存在が始めて証明された。またこの軸非対称進行波が与えられた擾乱が無限遠方で減衰するとき,安定に伝播することが解明された。この事実は数理物理モデルにおける二層問題において情報がどのように伝達されるかを解明する手がかりになると期待される。
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