遺伝子複製速度を制御するDNA高次構造と化学環境の効果

• 研究課題/領域番号: 26410188
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 生体関連化学
• 研究機関: 甲南大学
• 研究代表者: 高橋 俊太郎 甲南大学, 先端生命工学研究所, 講師 (40456257)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円); 2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
• キーワード: DNA / 複製 / グアニン四重鎖 / 分子クラウディング / i-motif

研究成果の概要

本研究ではDNA複製反応の経時的な観察を行い、鋳型核酸の安定性および周囲の分子環境によって複製速度が制御されるメカニズムを定量的に解明することである。鋳型DNAの熱力学的安定性と複製反応の相関性を定量的に解析することを中心に研究を推進した結果、DNA複製反応速度は鋳型核酸のもつ熱力学的安定性だけでなく、鋳型DNAが形成する二次構造のトポロジーに大きく依存したことを見出した。さらに分子クラウディング環境に応じてトポロジーが変化する事でも複製速度が変化した。以上の成果は、生体反応が核酸構造によって制御される新たなメカニズムを示唆するものである。

研究成果

• [国際共同研究] University of Calcutta(インド)
• [国際共同研究] Slovenian NMR Centre(スロベニア)
• [国際共同研究] Reading大学(英国)
• [雑誌論文] Volumetric analysis of formation of the complex of G-quadruplex DNA with hemin using high pressure (2017)
  • 著者名/発表者名: S. Takahashi, S. Bhowmik and N. Sugimoto
  • 雑誌名: Journal of Inorganic Biochemistry 巻: 166 ページ: 199-207
  • DOI: 10.1016/j.jinorgbio.2016.08.011
  • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Pressure effect on the folding of G-quadruplex DNA modified with hexaethylene glycol (2016)
  • 著者名/発表者名: S. Takahashi and N. Sugimoto
  • 雑誌名: Molecular Enzymology and Drug Targets 巻: 2 号: 01
  • DOI: 10.21767/2572-5475.10013
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Pressure-dependent formation of i-motif and G-quadruplex DNA structures (2015)
  • 著者名/発表者名: S. Takahashi, N. Sugimoto
  • 雑誌名: Physical Chemistry Chemical Physics 巻: 17 号: 46 ページ: 31004-31010
  • DOI: 10.1039/c5cp04727g
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 核酸構造の熱力学的安定性に及ぼす分子環境と高圧力の効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 高橋俊太郎, 杉本直己
  • 雑誌名: 高圧力の科学と技術 巻: 54
  • NAID: 130005075752
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] Nucleic Acids Chemistry beyond the Watson-Crick Double Helix (29) : Analysis of structural dynamics of RNA aptamer using high pressure (2017)
  • 著者名/発表者名: Shuntaro Takahashi, Tamaki Endoh, Ambadas B. Rode, Naoki Sugimoto
  • 学会等名: 日本化学会第97回春季年会（2017）
  • 発表場所: 慶応義塾大学（神奈川県・横浜市）
  • 年月日: 2017-03-16
• [学会発表] RNAポリメラーゼリボザイム活性のP-T依存性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 高橋俊太郎，大倉裕道，杉本直己
  • 学会等名: 第57回高圧討論会
  • 発表場所: 筑波大学大学会館（茨城県・つくば市）
  • 年月日: 2016-10-26
• [学会発表] Effect of cyclic naphthalene diimide on the topology dependent replication reaction (2016)
  • 著者名/発表者名: Shuntaro Takahashi, Hiromichi Okura, Shinobu Sato, Shigeori Takenaka, Naoki Sugimoto
  • 学会等名: 第43回国際核酸化学シンポジウム（ISNAC2016）
  • 発表場所: 熊本大学 工学部百周年記念館（熊本県・熊本市）
  • 年月日: 2016-09-27
  • 国際学会
• [学会発表] がん関連遺伝子のグアニン四重鎖構造に対する酸化損傷の影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 高橋俊太郎, Podbevsek Peter, 藤井大雅, Plavec Janez, 杉本直己
  • 学会等名: 第10回バイオ関連化学シンポジウム
  • 発表場所: 石川県立音楽堂（石川県・金沢市）
  • 年月日: 2016-09-07
• [学会発表] Pressure control of the formation of G-quadruplex and i-motif DNA (2016)
  • 著者名/発表者名: Shuntaro Takahashi, Naoki Sugimoto
  • 学会等名: ANNA 2016 (Advances in Noncanonical Nucleic Acids)
  • 発表場所: Ljubljana, Slovenija
  • 年月日: 2016-05-18
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] Nucleic Acids Chemistry beyond the Watson-Crick Double Helix (16): Replication reaction of DNA regulated by the formation of i-motif structure (2016)
  • 著者名/発表者名: S. Takahashi, J. Brazier A., N. Sugimoto
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会（2016）
  • 発表場所: 同志社大学京田辺キャンパス（京都府・京田辺市）
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] 分子クラウディングと高圧力が与える核酸の非標準型構造への影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 高橋 俊太郎、杉本直己
  • 学会等名: 第38回溶液化学シンポジウム プレシンポジウム
  • 発表場所: 高知市文化プラザカルポート（高知県・高知市）
  • 年月日: 2015-10-20
  • 招待講演
• [学会発表] Role of poly(ethylene glycol) during the formation of G-quadruplex under high pressure (2015)
  • 著者名/発表者名: S. Takahashi and N. Sugimoto
  • 学会等名: 第42回国際核酸化学シンポジウム (ISNAC2015)
  • 発表場所: イーグレひめじ あいめっせホール（兵庫県・姫路市）
  • 年月日: 2015-09-23
  • 国際学会
• [学会発表] Analysis of the formation of G-quadruplex DNA with hemin under high pressure (2015)
  • 著者名/発表者名: S. Takahashi, N. Sugimoto
  • 学会等名: 第65回錯体化学会討論会
  • 発表場所: 奈良女子大学（奈良県・奈良市）
  • 年月日: 2015-09-22
• [学会発表] 高圧力が拓く核酸の新たな可能性 (2015)
  • 著者名/発表者名: 高橋 俊太郎、杉本 直己
  • 学会等名: 第64回高分子討論会
  • 発表場所: 東北大学川内キャンパス（宮城県・仙台市）
  • 年月日: 2015-09-15
• [学会発表] 二次構造を形成するDNAの複製反応を圧力で制御する (2015)
  • 著者名/発表者名: 高橋 俊太郎、杉本 直己
  • 学会等名: 第9回バイオ関連化学シンポジウム
  • 発表場所: 熊本大学工学部（熊本県・熊本市）
  • 年月日: 2015-09-10
• [学会発表] Nucleic Acids Chemistry beyond the Watson-Crick Double Helix (6): Binding Mechanism of G-quadruplex and Its Ligands Elucidated by Pressure Effect (2015)
  • 著者名/発表者名: S. Takahahsi, S. Bhowmik, and N. Sugimoto
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会（2015）
  • 発表場所: 日本大学（船橋キャンパス）
  • 年月日: 2015-03-26 – 2015-03-29
• [学会発表] Nucleic Acids Chemistry beyond the Watson-Crick Double Helix (7): Molecular Crowding Effect on Ribozyme- or Protein-based Polymerase Reactions (2015)
  • 著者名/発表者名: H. Okura, S. Takahashi, and N. Sugimoto
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会（2015）
  • 発表場所: 日本大学（船橋キャンパス）
  • 年月日: 2015-03-26 – 2015-03-29
• [学会発表] 核酸の挙動に及ぼす分子クラウディングと圧力の影響 (2014)
  • 著者名/発表者名: 杉本 直己、高橋 俊太郎
  • 学会等名: 第55回高圧討論会
  • 発表場所: 徳島大学（常三島キャンパス）
  • 年月日: 2014-11-22 – 2014-11-24
  • 招待講演
• [学会発表] テロメアDNA配列のP-T依存的構造変化 (2014)
  • 著者名/発表者名: 高橋 俊太郎、杉本 直己
  • 学会等名: 第55回高圧討論会
  • 発表場所: 徳島大学（常三島キャンパス）
  • 年月日: 2014-11-22 – 2014-11-24
• [学会発表] Pressure and temperature stability diagram of human telomeric DNA (2014)
  • 著者名/発表者名: S. Takahahsi, S. Bhowmik, and N. Sugimoto
  • 学会等名: 第41回国際核酸化学シンポジウム（ISNAC2014）
  • 発表場所: 北九州国際会議場（小倉）
  • 年月日: 2014-11-05 – 2014-11-07
• [学会発表] 高圧力で誘起されるi-motif DNAの構造安定化効果 (2014)
  • 著者名/発表者名: 高橋 俊太郎、杉本 直己
  • 学会等名: 第8回バイオ関連化学シンポジウム
  • 発表場所: 岡山大学（津島キャンパス）
  • 年月日: 2014-09-11 – 2014-09-13
• [図書] 高圧下での核酸の挙動:極限環境の生命化学(CSJカレントレビュー) (2014)
  • 著者名/発表者名: 高橋 俊太郎、杉本 直己
  • 出版者: 化学同人
• [備考] 甲南大学先端生命工学研究所ホームページ
  • URL: http://www.konan-fiber.jp/index.php