研究成果の概要 |
網羅的遺伝子解析によるH. pylori除菌後胃癌危険因子の解明を行った。除菌後胃癌103例117病変(男性94例)中、次世代シーケンサーによって除菌前後別また分化度別に20例の遺伝子解析を行った。この結果、癌遺伝子APC, CSF1R, FGFR3, FLT3, KDR, PDGFRA, RET, STK11, TP53において80%以上に変異を認めた。分化型胃癌は有意にhotspot変異が少数であり、PDGFRAのhotspot変異は除菌後高分化群のみ全く認めなかった。これより除菌後胃癌は異なった特徴を有し、特に除菌後高分化型胃癌は遺伝子変異の相違から発癌機序が異なることが考えられた。
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