研究課題
挑戦的萌芽研究
硫酸エアロゾルは、直接・間接効果を通して気候変動に影響を与える物質である。これまでの研究では、氷期サイクルにおける硫酸エアロゾルの変動は小さいことが示されている。しかし、硫酸エアロゾルには複数の起源があるために、起源ごとの変動は未解明である。本研究では、南極の硫酸エアロゾルの起源推定を行うために、南極氷床の表面雪とアイスコアの硫黄安定同位体比の分析を行った。現在の表面雪の分析結果から、輸送過程による同位体効果は小さく、海洋生物起源活動が主な起源であることが明らかになった。アイスコアの分析では、硫黄同位体比は、最終氷期から完新世にかけての温暖化に対応して、高くなる傾向を示した。
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