研究課題/領域番号 |
26640103
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
中村 貴史 鳥取大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70432911)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 癌 / ウイルス療法 / 遺伝子治療 / 抗腫瘍免疫 / 免疫回避 / がん / トランスレーショナルリサーチ / バイオテクノロジー |
研究成果の概要 |
現在世界中において、生きたウイルスを利用して癌を治療する癌ウイルス療法に関する臨床試験が積極的に行われている。これは、ウイルスが本来持っている癌細胞に感染後、癌組織内で増殖しながら死滅させるという性質を利用する方法である。 本研究では、ワクシニアウイルスを遺伝子組換え技術によって改良を加え、腫瘍のみを標的破壊するspecific(癌組織に特異的)な効果と、1)ウイルスの形態形成と感染の制御に基づくウイルス腫瘍集積性の向上、2)ウイルスと生体免疫反応の制御に基づく抗腫瘍免疫の誘導・増強により、転移した癌も標的破壊できるようにsystemic(全身的)な効果を併せ持たせる新戦略を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現行の治療法に対して極めて高い抵抗性を示し、容易に他臓器に転移する難治性進行癌に対する新規治療法の確立が望まれている。学術的意義は、宿主の免疫を逃れながら血中を介して全身に伝播できるワクシニアウイルス独自の特性を利用し、動物実験においてウイルスの腫瘍集積性の向上を実証したことや、癌免疫療法との併用による抗癌効果の増強に成功したことにある。社会的意義は、癌特異的かつ全身的な効果を併せ持つ癌ウイルス療法の確立を目指した本研究を起点に、本成果が新たながん治療法開発の第一歩となったことにある。
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