研究課題
挑戦的萌芽研究
過去1300年間の風水害の被害量が記述された古資料、行政資料などを全国の公立図書館などから収集した。また、風水害の発生年月日から風水害の発生頻度を、記載内容から1件の風水害による死亡者数、山崩れ数の被害量の時代変化を定量化した。結果として、風水害による死亡者数は、明治中期以降、数万人単位から数十人単位へと激減していた。また、近年の気候変動研究をもとに①マウンダー極小期等太陽活動が低く寒冷化した時代、②中世の温暖期等太陽活動が高く温暖化した時代に区分し、各時期の風水害の発生頻度、被害量を比較したところ、極小期へ移行する時期に風水害の被害量・頻度が増加し、極小期へ入ると低下する傾向が認められた。