研究課題
若手研究(B)
研究目的である「中性子捕捉療法における治癒率向上と治療予後改善を目指し、中性子捕捉療法での腫瘍への線量をリアルタイムに観測するシステムの開発」を行うために、現在、国立がん研究センター中央病院に導入している加速器を使用した中性子捕捉療法装置の特性を調べた。その結果、ホウ素濃度と生体内の線量との関係が明らかになった。また、この装置の特徴として新たに、照射中に中性子生成量の減少が見込まれることが明らかになった。そのため、この現象に対応すべく、出力減少モデルの構築も行った。さらに、この現象は、機器の状態に依存するため、必要な信号を選定し、減少モデルに合わせこむことでホウ素線量の導出を行った。
本課題により行われた「腫瘍への線量を同定する」ことにより、放射線治療を現在よりも科学的に確かなものとし、今後の発展につながる。また、BNCTの不確定要素である腫瘍線量を明らかにすることは、現在行われている「リスク臓器の耐容線量を照射する」ことから脱却し、「腫瘍が治癒する線量を照射する」ことが可能とするために重要である。これにより、正常臓器の被ばくを低減でき、副作用の低減効果やがん患者の選択肢が拡大する。また、現在の放射線治療では計画通りに照射されたことが前提で治療効果の定量を行っているが、実際に付与された線量を確かめることで従来の放射線治療よりもさらに治療効果の定量性を高めることが可能となる。
すべて 2019 2018 2017 2016 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (22件) (うち国際共著 18件、 査読あり 20件、 オープンアクセス 9件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (20件) (うち国際学会 5件、 招待講演 5件) 備考 (1件)
Physica Medica
巻: 58 ページ: 121-130
10.1016/j.ejmp.2019.02.010
Practical Radiation Oncology
巻: In-press 号: 4 ページ: 214-219
10.1016/j.prro.2019.02.012
Journal of Radiation Research
巻: 60(1) 号: 1 ページ: 116-123
10.1093/jrr/rry087
医学物理
巻: 38 号: 2 ページ: 62-67
10.11323/jjmp.38.2_62
Cancer Science
巻: 109(5) 号: 5 ページ: 1617-1626
10.1111/cas.13553
Cancer Medicine
巻: 7(5) 号: 5 ページ: 1273-1730
10.1002/cam4.1408
Phys Med
巻: 45 ページ: 1-5
10.1016/j.ejmp.2017.11.018
Brachytherapy
巻: 17(2) 号: 2 ページ: 368-376
10.1016/j.brachy.2017.11.011
Anticancer Research
巻: 38(4) ページ: 2303-2309
巻: 48 ページ: 119-126
10.1016/j.ejmp.2018.03.013
Appl Radiat Isot.
巻: 印刷中 ページ: 80-85
10.1016/j.apradiso.2017.03.027
Proceedings of the Japan Academy. Ser. B: Physical and Biological Sciences
巻: 93 号: 10 ページ: 821-831
10.2183/pjab.93.051
130006248972
Journal of Contemporary Brachytherapy
巻: 5 ページ: 477-486
10.5114/jcb.2017.70952
放射線
巻: 42(2) ページ: 49-52
巻: 印刷中 号: 4 ページ: 572-578
10.1093/jrr/rrw107
放射線 Ionizing Radiation
巻: 42 (2) ページ: 49-52
40021064327
BMC Cancer
巻: 16 号: 1 ページ: 296-296
10.1186/s12885-016-2329-7
巻: 115 ページ: 138-146
10.1016/j.apradiso.2016.05.026
J Contemp Brachytherapy.
巻: 8 ページ: 391-398
10.5114/jcb.2016.62938
巻: 57 (6) 号: 6 ページ: 637-645
10.1093/jrr/rrw072
Pract Radiat Oncol.
巻: 6 号: 6 ページ: 361-367
10.1016/j.prro.2016.01.008
KUR report 2015
巻: KURRI Progress Report 2014 ページ: 137-137
https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/division/radiation_qulity_cotrol/050/index.html