研究課題
若手研究(B)
近年、子どもたちがいじめに対し効果的な対処法を身につける重要性が議論されている。しかし、子どもたちのコーピングに影響を及ぼす諸要因(例:いじめ発生に対する因果関係の信念や感情プロセス)が見過ごされている。例えば、自分に悪いところがあるからいじめられるのは仕方ないと思っている生徒は、非効果的に対処し、それ故、被害が続いていく可能性がある。さらに、様々なタイプのいじめが発生する社会的文脈において生じる感情やコーピングは同じではない。したがって、本研究課題では異なる発生状況における、因果関係の信念、感情プロセス、コーピングの差異を詳細に検討し、6ヶ国間で比較を行い6本の学術研究論文を発表した。
ネットいじめは従来の対面式のいじめとは異なる「新しいタイプのいじめ」として研究がされてきたが、実際は2つのタイプのいじめは延長線上にあると指摘されている。実施に、本課題の一連の研究でも明らかになったように「ネット上か対面式か」というよりも、いじめが起こった際の可視性(多くの人が目撃できる状態で起きたのか否か)が、被害者の感情やコーピングプロセス、帰属意識に影響を与えることが明らかになった。これらのことから今後の予防対策においては、傍観者の役割を学校現場で伝えていく重要性が示されたと言える。
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すべて 国際共同研究 (13件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 5件、 査読あり 6件、 謝辞記載あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (20件) (うち国際学会 10件、 招待講演 3件) 図書 (2件)
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