研究分担者 |
宮島 昌克 (宮嶋 昌克) 金沢大学, 工学部, 助手 (70143881)
北浦 勝 金沢大学, 工学部, 教授 (70026269)
飯田 恭敬 京都大学, 工学部, 教授 (10026114)
石田 啓 金沢大学, 工学部, 助教授 (50093183)
近田 康夫 金沢大学, 工学部, 助手 (50155298)
辻本 哲郎 金沢大学, 工学部, 助教授 (20115885)
本田 秀行 金沢工業大学, 助教授 (00110990)
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研究概要 |
本研究を1〜4に示すような4項目の分担課題にわたって実施した. 1では既存道路網の耐力評価および現行設計基準に基づいた道路網の被害を扱っている. ここでは, 特に橋梁の健全性評価に焦点を絞り, 橋梁の特性に合った評価法を提案している. また現行の設計法には, 橋梁の抗とフーチングとの結合部の安全性照査法に改善の余地があることを指摘している. さらに, 被害を分析するとともに橋梁を上部構造と下部構造から成る一体システムとして捉え, システム全体の安全性を評価する手法を開発している. 2では道路橋の動的応答と外力の評価を考察している. この項目では応答は径間数, 支間長の増大に伴って小さくなることを指摘するとともに, 自動車荷重列の自動観測システムの開発と連続桁橋の振動特性評価法を提示した. 3では波による海岸道路橋脚の応答と, 河床洗掘による橋梁の安全性に注目している. すなわち, 微小振幅波による小口径柱体の振動を理論と実験で解明するとともに, 豪雨による河川や橋梁の災害を解析し, 円柱構造物周辺の局所洗掘と流砂量との関係を論じている. 4では網としての道路の信頼性評価法と強化法を取り上げ, 計算の経済性と簡便性を両立させ, かつ実用上の解精度も保証される近似計算法を開発した. また道路網を構成する個々の要素の信頼性を扱うためのモデルとして, 地震時における盛土の破壊に注目し, 地盤, 地域ごとの地震動強度評価と, ばらつきの多い盛土の強度を考慮に入れた手法も取り上げた. さらにヘリコプターや船などの効果的利用法や, 2つ以上の災害に対する備えについて論じた. 以上要約したように本研究においては, 道路網の耐力評価と被害, 道路橋の動的応答と外力の評価, 河川・海岸付近の橋梁基礎の信頼性および道路網の信頼性評価法について, 新しい手法の開発と問題点の指摘を行った.
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