研究分担者 |
千葉 敏雄 東北大学, 医学部・付属病院・小児外科学, 助手 (20171944)
前山 俊秀 東北大学, 医学部・付属病院・第二外科学, 講師 (10133969)
管 幹雄 (菅 幹雄) 東北大学, 抗酸菌病研究所・細胞生物学, 助手 (70125524)
林 崇 (林 富) 東北大学, 医学部・付属病院・小児外科学, 講師 (40125638)
千葉 庸夫 東北大学, 医学部・付属病院・小児外科学, 助教授 (70110658)
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研究概要 |
主に胆道閉鎖症を対象として, その根治術の際の胆道再建に有用となるヒト胆管上皮培養細胞を用いたハイブリッド型人工胆管の作製実現にむけ, 昭和61年, 62年度両年にわたってヒト胆管(胆嚢)上皮の, in vitroにおける継代増殖条件を種々検討し, さらにTefron Gore-Tex等の人工素材への接着を検討した上で, ハイブリッド型人工胆管の試作を行う事を目的として研究を行った. 手術によって得られた摘出胆嚢から正常ヒト胆嚢ヒ皮を分離し, その培養条件を検討した結果, Epiclermal, Growth, Factor, Fibroblast, Growth, Factor, Transferrinを添加する事及び, 培養中に混入してくるFibroblastの2日間培養上清を添加する事によって, 胆嚢上皮細胞が著明に増加し数回継代可能である事をみいだした. それに付随して行った肝細胞の増殖に関する基礎実験の結果, 肝非実質細胞(類洞内皮細胞, Kupffer細胞, 胆管上皮細胞など)と肝実質細胞とを混合培養する事により, 双方の細胞が, それぞれの紙枠培養の時より数倍もの期間培養維持可能となるのみならず, 細胞数が著明に増加する事から, 細胞間相互作用が非常に重要な役割を果たしている事実が判明した. この混合培養の系をハイブリッド型人工胆管の内腔被覆細胞に応用しようと考え, 細胞を混合培養系で人工素材に植えてみたが, 良好な結果は未だ得られていない. 今後, 人工胆管の実現に向けて基礎的研究を継続するつもりである.
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