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腰部単一神経根誘発活動電位の基本的波形と臨床応用について

研究課題

研究課題/領域番号 61480322
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 整形外科学
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

田中 弘美  埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (00092263)

研究分担者 加藤 浩  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (70177468)
都築 暢之  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10049794)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
キーワード腰部根電位 / I群線維 / α運動線維 / 硬膜外記録 / 腰部神経根電位 / M波 / H反射 / 運動神経線維 / 後根の伝導 / 前根の伝導
研究概要

人の末梢神経刺激による興奮, 伝導を腰椎レベルで根電位として記録できる. この電位は多相性であるが, 誘発筋電図を同時記録することにより根電位の諸要素を識別・同定して臨床的応用をこころみた. 対象は正常者5例と腰部椎間板ヘルニア10例, 腰部脊柱管狭窄症5例である. 脛骨神経あるいは腓骨神経を皮膚表面電極にて刺激し, 腰部硬膜外腔より記録した. 腰部根電位は潜時の短い(約9ms)第一電位と潜時の長い(約13ms)第二電位が記録され, 同時記録した誘発筋電図ではM波とH反射が記録された. これらの4種類の電位は刺激の強度により, 増加減少がみられたが, 刺激の強度と電位の振巾を調べたところ, 第一電位はM波の閾値以下ではH反射と増加傾向が一致しており, 直線の相関があり, 相関係数は0.962と相関が高かった. 刺激の強度がM波の閾値以上では, 第一電位の増加傾向はM波のそれと同じであり, 最大上刺激もほぼ同じであった. 第一電位とM波の振巾は直線の相関関係にあり, 相関関係は0.998と相関が高かった. これらの事実より刺激の強度をM波の閾値に選ぶと第一電位はI群線維の興奮をみていることになり, M波の最大上刺激に選ぶと最大上刺激に達したI群線維の興奮に運動線維を逆行性に伝導してきた電位が加算されたものをみていることになる. つまりM波の閾値では後根を, M波の最大上刺激では前根を観察できることがわかった. 臨床例の伝導障害については, 1)陽性化2)多相性3)低振巾について検討したところ, 15例中14例に何等かの伝導障害がみられた. 陽性化は15例中7例に, 多相性変化は15例中7例にそして低振巾は15例中12例にみられた. 本法はM波の出現の有無が識別の重要な点であり, 臨床上繁雑さはなく比較的容易に後根, 前根を分けて伝導状態を調べることが可能である. 臨床に実際に応用してみると15例中14例に伝導障害を認め, 検査として有用であることがわかった.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 田中弘美: 日本整形外科学会雑誌. 61. 903 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中弘美: 日本整形外科学会雑誌. 61. 378 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tanaka Hiromi: Brain.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tanaka Hiromi: "Identification of action potentials in Group I fibers and <alpha>-motor fibers recorded in lumbo-sacral spinal roots and clinical application" The Journal of the Japanese Orthopaedic Association. 61. 903- (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tanaka Hiromi: "The basic wave pattern of lumbar root Potentials and sciatic nerves, and clinical application" The Journal of the Japanese Orthopaedic Association. 61. 378- (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tanaka Hiromi: "Identification of action potentials in <alpha>-motor fibers recorded in lumbo-sacral spinal roots and relation between The potentials and muscle power" Brain.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中弘美 他: 第1回日本整形外科学会基礎学術集会にて発表.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 田中弘美 他: 第16回日本脳波・筋電図学会学術大会にて発表.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 渡辺仁一 他: 第35回東日本臨床整形外科学会にて発表.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 星地亜都司 他: 第35回東日本臨床整形外科学会にて発表.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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