研究課題/領域番号 |
61480395
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
浜田 茂幸 大阪大学, 歯学部, 教授 (60028777)
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研究分担者 |
古賀 敏比古 国立予防衛生研究所, 歯科衛生部, 部長 (10037541)
岡橋 暢夫 国立予防衛生研究所, 歯科衛生部, 研究員 (40150180)
高田 春比古 大阪大学, 歯学部, 講師 (30135743)
辻本 雅哉 大阪大学, 歯学部, 助手 (50144499)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | S.mutans / タンパク抗原 / う蝕 / 遺伝子クローニング / 付着 / S、mutans / S, mutans / S.sanguis / DNA / プラスミド / IgAプロテアーゼ / バクテリオシン |
研究概要 |
S.mutansの歯面への初期付着には分子量190Kのフィンブリエ様タンパク(PAc)が重要な役割を演じている。本研究では、このPAcタンパクの遺伝子クローニングを行った。 S.mutans MT8148株(血清型c)のPstI断片5000個から、6個の抗PAc血清反応陽性クローンを得た。これらはいずれも、3.8kbであった。そのひとつpPC12の産生タンパク抗原の分子量は9.5万で、本来の抗原の半分である。pPCの制限酵素切断部位を利用した欠失変異株の解析から、この3.8kbのPstI断片上にPAcのN末端側を支配する遺伝子が局在する。C末端側を制禦する遺伝子をコロニーブロット法でスクリーニングして、4.2kbのSacI断片を得た。この断片と先の3.8kb PstI断片を結合させ、完全なPAc遺伝子を再構成することができ、これをpPC41とした。 pPC41の産生タンパク抗原はSDS-PAGE上での分子量は19〜20万で、S.mutans由来のPAcよりわずかに大きい。ゲル内沈降反応ではpPC41の産生抗原は精製PAc抗原と融合する沈降線を形成した。なお、pPC12の生成するタンパクはそのような反応を生じなかった。 PAcタンパクのN末端側を支配する約2kbのDNA断片をプローブとして、S.mutansやその他のレンサ球菌の染色体DNAとサザンブロットを行った。血清型clelfのS.mutansのDNAのみがこのプローブと特異的に反応し、その他のミュータンス菌、S.pyogenesやS.sanguis等とは反応しなかった。PAcとPAgの血清学的交叉反応の存在にもかかわらず、DNAレベルでのS.mutansとS.sobrinusの相同性は低いことが示唆される。
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