研究分担者 |
山本 和弘 (山本 和広) 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (30091515)
倉田 雅弘 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10002164)
戸田 暢茂 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30004295)
中井 三留 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10022550)
林 栄一 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (80024173)
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研究概要 |
本研究の主要目的は, 有界領域における再生核と種々のタイプの標準領域の性質及び関係を明らかにすること並びにこれら標準領域のサーキュラー領域への応用特に極値問題に応用することである. 領域核としてよく知られたベルグマン核関数とその応用を更に進めて, 有界サーキュラー領域の場合にシロフ境界上の正規直交系によってセゲー核を構成し, シロフ境界上のL_2-最小値問題の解をセゲー核を用いて簡明な形で与えた. その応用として, ある種の標準化された完全サーキュラー領域より球への正則写像のヤコビアンに関する基本不等式を得, リーマンの写像定理の有界対称領域の場合への拡張である窪田氏の極値定理をよりリーズナブルな立場から拡張した. 尚道脇氏によるノーマル領域がある意味で究極の極値性をもつことをたしかめた. 次に2つの有界均質領域において, カラテオドリ計量の性質から, ベルグマン計量に関するシュワルツピックタイプの補助定理を得た. 特に任意の異種カルタン領域間の一般化されたシュワルッピックタイプの補助定理を得, 新たに定義された標準化条件prop(A)をもったカルタン領域を扱うことによって補助定理におけるベストポシブルな係数いわゆるシュワルツ定数を, すべてのカルタン領域の場合に決定し, これら最良係数が, 一般にケーラー多様体に対しシュー氏によって得られたアールフォース形シュワルツ定理の係数と一致することをたしかめた. 関連して直積カルタン領域にLookによって得られたシュワルツ定数に修正を与えた. 今後これらの結果を一般の有界均質領域の場合に拡張したい. 一方研究分担者により, リーマン面のコンパクト化による理想境界上の特異点に関する研究, ある種の代数的微分方程式の有理型解に関する研究及び散乱理論における散乱核の特異点に関する研究が行なっわれた.
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