研究課題/領域番号 |
61570041
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
高田 明和 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80092980)
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研究分担者 |
牧野 安博 浜松医科大学, 医学部, 助手 (50173729)
菅原 芳明 浜松医科大学, 医学部, 助手 (30154462)
高田 由美子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (90092981)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | プラスミノーゲン / 二次構造 / 蛍光偏光解消 / トラネキカム酸 / EACAリジン結合部位 / グリコペプチダーゼ / エラスターゼ / フリングル / グルコサミン / ガラクトサミン / 糖鎖 / 蛍光強度 / プラスミノーゲンアクチベータ / フリンブル / 高次構造 / トラネキサム酸 / タンパクの糖鎖 / ウロキナーゼ / プラスミン / 立体構造 / ペプチド鎖 |
研究概要 |
プラスミノーゲンの2つのisozymeであるplgIとIIは糖鎖の数が異なりIはAsp288にグルコサミンを介して約10ケの糖が、またThr345にガラクトサミンを介して2ケの糖が附着しているが、IIは後者のみをもつ。IとIIは一次構造は同じであるが高次構造が異なり、二次構造上Iの方がIIよりランダム構造が若干多く、β構造の比率が若干少ない。三次構造をしらべるため、蛍光を用い、トリプトファン残基をめる〓微小環境の変化をしらべた。280nmで励起し、345nmの蛍光強度をしらべると、Glu-plgIの方がIIよりモル当りの蛍光強度が大であった。また蛍光偏光解消法を用いて、N末端の回転緩和時間を求めるとGlu-plgIの方がIIより短かく、Glu-plgIのN末端部分のミクロブラウン運動がIIより早いこと、即ちN末端がタンパクの本体部分よりはなれて存在することを示唆した。次にplgのリジン結合部位(LBS)と結合するトラネキサム酸やEACAを用いて構造に及ぼす影響をしらべた。Glu-plgIのトラネキサム酸との解離定数の方がIIの解離定数より小さいこと、トラネキサム酸とEACAのLBSとの解離定数を比較するとGlu-plgのIもIIもトラネキサム酸との解離定数の方が小であった。さらにトラネキサム酸の充分量の存在下で、Glu-plgIの蛍光強度の方がIIより大きな変化量を示した。次にプラスミンによるGlu-plgのN末端ペプチドの切断とLys-plgへの変換をしらべると、Glu-plgIの方がIIよりプラスミンによりN末端ペプチドが切断され易かった。即ちLys77ー78のペプチド鎖はGlu-plgIの方がIIより外側に露出していて、プラスミンによる切断をうけ易くなっていることが示された。Glu-plgIにグリコペプチダーゼを作用させるとAsp288に附着している糖鎖が除去されるが、IがIIの構造になることはなかった。エラスターゼによる分解では糖鎖を2つもつGlu-plgIの方がIIより分解をうけにくく、2本の糖鎖はエラスターゼの作用に立体阻害を及ぼしていることが示された。
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