研究分担者 |
間室 規 一関高専, 化学工学科, 教授 (70021136)
須藤 義孝 東京高専, 工業化学科, 教授 (40011069)
大島 榮次 東京工大, 資源化学研究所, 教授 (20010770)
松田 智 長岡工業高等専門学校, 工業化学科, 助手 (80165828)
MAMURO Tadashi Ichinoseki Technical College, Professor
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研究概要 |
1.汎用化サブルーチンとそれを利用した化学工学学習システムの開発 高専レベルの化学工学分野で多用される各種数値計算法と三角座標などのコンピュータグラフィックス(CG)手法をFORTRAN77とBASICで汎用性のあるサブルーチンを開発した. そしてこれらのサブルーチンを利用して多数の化学工学学習プログラム(流動25, 伝熱19, 蒸発1, 蒸留9, )を作成した. これら全てのプログラムを1つの大プログラムにまとめ上げることによって, キー入力のみで任意のプログラムを呼び出して実行し, その計算結果をカラフルなCGで表示できるようにシステム化した. 2.ビデオ映像の利用 実操業下のカセイソーダ濃縮用の多重効用蒸発缶のビデオ映像とその操作条件などの音声をパソコン画面にスーパーインポーズして, 設計の計算結果のグラフィックス表示と対照させることによって学生の化学工学理解を促進できる学習システムを開発した. 3.シミューレータの開発 吸着・化学反応・蒸留などの複雑な化学現象を確率過程とみなし, それにモンテカルロ法を適用しその計算の途中経過をパソコン画面上に文字キャラクタ群で表わすビジュアル・シミュレータを開発した. これによって平衡とそれに達するまでの遷移過程の概念を可視的に理解させることが可能となった. また化学反応装置内の発熱反応をスタートアップから定常運転までのプラントオペレーションを安全にかつより速く行う教育訓練用シミュレータを, ポンプの起動・停止, バルブの開閉および反応装置内の温度制御をCRT上に指先で軽く触れるだけで可能なタッチスクリーンを使用して開発した. 「視覚と触覚に訴える」新しい高専用のコンピュータを利用した化学工学学習システムは, 数高専の化学工学教育に試用されて高い評価を得ている.
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