研究課題/領域番号 |
62420040
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
土屋 義人 京都大学, 防災研究所, 教授 (90025883)
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研究分担者 |
山下 隆男 京都大学, 防災研究所, 助手 (30111983)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
19,700千円 (直接経費: 19,700千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1987年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
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キーワード | 掃流 / 漂砂 / 飛砂 / 流砂量則 / 漂砂量則 / 移動限界 / 応答特性 / 混相流 / 流砂 / 漂砂量 / 飛砂量 / 流砂量 / 砂粒の応答特性 / 掃流漂砂 / 飛砂・流砂量測 |
研究概要 |
本研究においては、掃流漂砂・飛砂・流砂量則に関する理論的研究を進めたが、得られた主要研究成果は次のように要約される。 1)乱れに対する砂粒の応答理論を展開して、漂砂、飛砂、流砂におけるこの特性が砂粒・流体密度比に大きく依存することを明らかにし、砂粒の動的挙動を導入した移動限界の統一理論を確立した。その結果、漂砂、飛砂、流砂における砂粒の移動限界は通常のShields表示に、さらに密度比、無次元加速度の2つが加入することが分かり、レ-ザ-ドップラ-流速計を用いた実験によって確かめられた。 2)漂砂、飛砂、流砂における掃流砂粒の運動力学を研究し、SaltafionおよびSlidingとしての力学を確立した。この場合、砂粒に作用する仮想質量力、加速度項の効果を明確にし、前述した2つの無次元量によって規定されることを見出した。 3)Saltationに伴う砂粒の衝突の力学を追求し、とくに反発機構を定式化し、さらにこの力学的取扱いを混合砂れきの場に対しても展開し、砂粒の衝突時の反発係数の期待値を求めた。これが飛砂量則における砂れきの混合効果を表すことを示した。 4)砂粒の運動層における運動量保存則に対して、2)で定式化された砂粒の運動特性を導入することにより、等流状態における漂砂・飛砂・流砂量則を誘導し、実験結果と比較して十分満足すべきものであることが示された。 5)この理論的取扱いを非定常の場に拡張するために、流体・砂粒の混相流の基礎方程式を誘導し、その積分操作によって漂砂、飛砂、流砂量則の一般表示を試みた。この理論はさらに修正すべき点を残すが、今後漂砂、飛砂、流砂量則の統一理論として発展させうるものであると考えており、漂砂、飛砂、流砂の力学の基礎としていくつもりである。
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