研究課題/領域番号 |
62450005
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
印度哲学
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
古田 和弘 大谷大学, 文学部, 教授 (80081967)
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研究分担者 |
一色 順心 大谷大学, 短期大学部, 専任講師 (50142584)
木村 宣彰 大谷大学, 文学部, 専任講師 (80103117)
ISSHIKI Junshin Otani University, Full-time Lecturer
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 教判関係資料集 / 南北朝時代 / 天台教学 / 華厳教学 / 惰・唐時代 / 教判思想 / 教判説の初期的形態 / 隋・唐時代 / 教判説 / 原初的な教判説 / 後代の資料 / 教判思想の展開 / 資料集 |
研究概要 |
本年度は、研究に必要な基礎資料の収集・教判思想関係資料のカード化の作業を継続するとともに、当初の研究実施計画にもとづき、収集しえた教判資料を逐次分析し、教判関係資料集の作成作業を進めた。教判思想は、いわば中国の仏教思想家の総合的な仏教観であり、各時代に生きた仏教者の社会的および主体的な課題をもっとも鮮明に物語るものといえる。南北朝時代から惰・唐にかけて形成された教判の諸説は、中には天台教学や華厳教学の場合のようにまとまったかたちで知ることのできるものもあるが、それらのほとんどは後代の仏教資料の中に引用されるというかたちでしか見ることのできないものが多い。そこで、まず教判説が比較的まとまったかたちで残されている惰・唐時代の教判資料の選定および分析を行い、思想史上の内容に立ち入った検討を行った。ただ、南北朝時代の個々の仏教者が、きわめて不安定な社会状況の中で、どのような視点から仏教を見つめようとしたのかを明らかにすることは、後の惰・唐の仏教思想の解明にとっても重要な問題となる。その意味でも、南北朝時代の仏教者たちの教判思想を伝える諸資料の収集および厳密な選定をなさねばならず、後代の膨大な資料の中から、それらの教判説の引用箇所の点検なども進めることとした。そのため本年度末までには、当初計画していたような教判諸説を網羅した資料集の作成およびそれにもとづいた研究代表者による総括的な研究ならびに各研究分担者による特定の教判説に関する研究が若干遅れ気味となった。しかしながら中国における教判説の初期的形態を解明する作業は、従来の教判学説の再点検をしていく上でもきわめて重要であると考えるので、その部分の教判資料を充実させつつ、南北朝より惰・唐時代に至る教判学説に関する客観的な資料集を作成し、本研究の研究成果としてまとめるべく活字化を急いでいるところである。
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