研究課題/領域番号 |
62480405
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
作田 正義 大阪大学, 歯学部, 教授 (00028755)
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研究分担者 |
森山 知是 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (90314385)
中沢 光博 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70217701)
額田 純一郎 大阪大学, 歯学部, 助手 (70189348)
菅原 利夫 大阪大学, 歯学部, 助教授 (10116048)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 放射線局所照射 / 移植腫瘍 / 癌免疫 |
研究概要 |
放射線照射により変化を受けた癌細胞は抗原性の高まることが推測されており、放射線治療と癌免疫の効果は相乗的な作用関係にあると考えられる。しかし、放射線照射を受けた局所は組織学的に阻害を受け、免疫の作用場所として機能するか否かは不明である。そこで本研究では、放射線治癒により高められるであろう担癌宿主の癌免疫能が照射局所でどのうよに作用するかで検討した。即ち、BALB/Cマウスおよびその同系腫瘍Meth-A細胞を用いて以下の実験を行った。 実験1:300ラドの放射線照射により一時的な体重減少をみたが、軽度であった。また、末梢血白血球数・リンパ球ともに急激な減少をみた。胸腺と脾臓の重量も減少した。Meth-Aの放射線感受性については300ラド以上では細胞増殖はほとんどみられなかった。 実験2:照射後、非照射部位への再移植実験で抗腫瘍効果を認めた。また、脾臓リンパ球の抗腫瘍機能の増強、なかでもNK、T細胞の関与がみられた。さらに移植・再移植された腫瘍での抗腫瘍効果発現部位に早期よりリンパ球の浸潤が認められた。浸潤リンパ球は主にNK細胞及びT細胞であった。 実験3:放射線照射による組織阻害部位における抗腫瘍効果を検討したところ、高線量の放射線組織障害部位においては、主に照射による血管の変化に基づくと思われる腫瘍増殖抑制が認められた。一方、低線量の放射線組織障害部位においては、主に免疫学的機能に基く抗腫瘍効果が認められた。また、組織学的には抗腫瘍効果を持つエフェクター細胞の浸潤に対して、放射線組織障害の影響はきわめて少なかった。
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