研究課題/領域番号 |
62480463
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子遺伝学・分子生理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡 穆宏 京都大学, 化学研究所, 助教授 (10093212)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1987年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 植物腫瘍 / 毛根 / クラウンゴ-ル / Riプラスミド / Tiプラスミド / vir遺伝子 / 転写調節因子 / DNA-蛋白質相互作用 / クラウンゴール / 自律増殖 / 転写調節 / 自律増殖能 / 複製開始 |
研究概要 |
1.Agrobacterium rhizogenes A4株の保有するRiプラスミド(pRiA4)からT-DNAが植物細胞へ移行し、植物に毛根を誘発するのに必要なvirulence(vir)領域約30,000塩基対のうち17,000塩基対の配列を決定し、その構造解析と突然変異株の解析から、(1)pRiA4のvir遺伝子群の編成はTiプラスミドのそれとほぼ対応しており、一部の遺伝子を除いて各vir遺伝子は互いに非常によく似ているが、遺伝子間のスペ-サ-部分の塩基配列は、転写調節に関与した特徴的な6塩基対配列(2.参照)以外は殆ど保存されておらず長さも変化していること、及び(2)幾つかのvir遺伝子の機能、を明らかにした。2.植物誘導物質の有、無の両条件下での各vir遺伝子の転写開始位置を正確に決定し、植物因子による誘導を転写開始の頻度として測定し、これをもとに誘導型のプロモ-タ-の構造を解析し以下の成果を得た。(1)virAとvirGは植物因子の有無によって転写開始部位が異なり、誘導型と構成型のプロモ-タ-が直列に並んでいる;(2)各誘導型のプロモ-タ-の上流には6塩基対からなる特徴的な配列が1ないし4個存在し、これらは11塩基対を周期とした位相に位置する;(3)この6塩基対配列に転写調節因子VirG蛋白質が結合する;(4)6塩基対配列の位相はRNAポリメラ-ゼがプロモ-タ-と相互作用する-10及び-35領域とほぼ反対の位相に相当する;(5)これらの事実をもとに、誘導型プロモ-タ-領域において、VirG蛋白質が上の6塩基配列を認識してDNAの片側に協調的に結合し、その結果-35領域が活性化されRNAポリメラ-ゼがVirG蛋白質とは反対側からDNAに結合するという3者の相互結合様式のモデルを提唱した。3.Agrobacterium菌を用いた遺伝子解析(相補性テスト等)のための厳密制御型プラスミドベクタ-を、Ri及びTiプラスミドの複製開始領域を同定し、それぞれからミニプラスミドを分離することによって構築した。
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