研究課題/領域番号 |
62510149
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
斉藤 泰一 (斎藤 泰一) 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00048258)
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研究分担者 |
那須 郁夫 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (80112952)
有田 清三郎 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (20098601)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 多肢選択問題 / 当て推量 / 正答ターミナル / 教育への影響 / 車後評価 / 医師 ・歯科医師国家試験 / 共通一次試験 / 良い問題形式 / 試験問題の良否の判定 / 識別係数 / ファジィ推論 / 連の効果 / ファジー推論 / イーベル法 / 教育に及ぼす影響 / 医師 / 歯科医師国家試験 |
研究概要 |
1) 多肢選択問題 (MCQ) は、その形式の持つ特性として、あて推量 による正答があり、また正誤いずれにしても、解答者が本当にどこまで知っていて解 答したのかは知る方法がない。したがって、知識や理解の程度と得点とは平行しない 。しかし、採点はマークシートで機械が採点できることから客観試験と呼ばれている が、知識の量を客観的に評価できる方法ではない。 2) MCQでも、五肢択一 (これを一連式と呼ぶ) 形式と、解答コードが複数の 選択肢より成るもの (医師・歯科医師などの国家試験問題では連になっているので連 式と呼ぶ) があり、それぞれの形式で選択肢1つ、または2つの正誤がわかれば直ち に正答できる場合がある (正答ターミナル) 。 3) 誤判断をすると、知識の程度に比例せずに0点しかもらえない。 4) 以上のような特性をなしているので、試験を行った後に、得点が出てから現 実とのギャップを感じ、問題の良否を事後判定して (Key validation ) 問題の削除や点数のカサアゲをするようになる (本年度の共通一次試験もその例で ある) 。このためにψ係数やEbel法など種々の指標を使用して判定を変更せざる を得ないような情況に陥ってしまうことが多い。 5) このように、実力と評価とが一致しないので、試験、ひいては教育や教師に 対する不信感が培われる。また解答が1つしかないので、多様性が失われ、画一的に なり、新しいことや他人と異った考えを考案する能力はなくなり、与えられたものか ら選ぶだけになってしまう。思考の自由が無くなり、本を読んで調べ、まとめるとい う能力に欠け、問題集で勉強するだけになる。 6) 試験は、筆記や口頭試験を併用して行ったならば、以上の欠点は改められる が、MCQの便利さを利用しつつ、欠点を克服するには、MCQの各問題に、必ずそ の選択肢を選んだ理由を書かせるようにすればよい。これによって本人の知識の有無 を確認できる。
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