研究課題/領域番号 |
62550286
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
稲垣 直樹 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30016464)
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研究分担者 |
畑 雅恭 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90180877)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 微弱電波 / 構内無線通信 / 無線LAN / マルチパス伝搬 / フェーディング / 空間ダイバーシチ受信 / 偏波ダイバーシチ受信 / 指向性ダイバーシチ受信 / ライス分布 / レーリー分布 / ダイバーシチ受信 / 相関係数 / ダイバーシチ利得 / セクター指向性 / 優角コーナレフレクタアンテナ / 情報(機器)端末 / パケット通信 |
研究概要 |
微弱電波を用いる構内無線通信において、安定で情報が秘匿できる通信方式として、構内あるいは室内の限定空間領域内の電力分布を一定化し、領域外への漏洩を抑え、マルチパス伝搬等に起因するフェーディングを改善するため複数のアンテナ出力を合成する通信方式を提案し、これを実現するために必要な基本技術について研究を行い、以下のような結果を得た。 1.セクター指向性を持つ固定局アンテナ・・・室内コーナ部と壁に設置し、水平面内90°あるいは180°の範囲でほぼ一様であり、それ以外の範囲で弱い指向性(セクター指向性)を持つアンテナとして優角コーナレフレクタアンテナを提案し、実験とGTD(Geometrical Theory of Diffraction)を応用した理論解析により、反射板とダイポールアンテナの寸法を決めた。 2.通信阻害要因の検証・・・無線LANのもつ利用者端末の機動性は室内電力分布が一様であるとき保証されるが、壁、床、天井あるいは什器類が電波の反射体であるため電磁界は定在波分布し、移動通信におけるフェーディングと同じ問題が生じる。室内電波環境の一例として2.5m×2.7mの平面内の電界強度分布を周波数1.2GHbで測定した。その累積分布から、送信アンテナを見通せる所ではライス分布、見通させない所ではレーリー分布であることが分った。 3.ダイバーシチ受信によるフェーディングの改善・・・4.3m×6.52m×2.8mの大きさの一室に無線LANを構築するものと想定して(1)2本のモノポールアンテナを用いた空間ダイバーシチ受信(2)垂直モノポールとターンスタイルアンテナを用いた偏波ダイバーシチ受信(3)4方向指向性コーナレフレクタアンテナを用いた指向性ダイバーシチ受信の実験を行った。受信電力累積確率10%値におけるダイバーシチ利得は4枝を用いる(3)が最大で約9dB、(1)(2)はそれぞれおよそ7dB、2dBであった。
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