研究課題/領域番号 |
62550518
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
|
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
小島 陽 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60016368)
|
研究分担者 |
落合 鍾一 (落合 鐘一) 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (70169324)
福沢 康 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10126477)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 複合材料 / アルミニウム合金 / ウィスカ / 粉末冶金法 |
研究概要 |
機能的かつ機械的性質に優れたウィスカ強化アルミニウム合金複合材を得るには、製造法がポイントとなり、いかにウィスカを均一に分散させるかにある。現在のところ製造法には、大別して鋳造法と粉末冶金法がある。本研究では、粉末冶金法でウィスカ強化アルミニウム合金複合材を得る製造工程を確立し、複合材の特徴である耐熱性、耐摩耗性にも優れた高性能製品の作製のための基礎データを集め、また得られた複合材の高温特性を調べ、金属組織学的立場から高温特性と金属下部組織との関連を明らかにすることを目的とした。 本研究に用いた粉末法は、SiCウィスカとA6061アルミニウム合金粉末を混合後、ホットプレスで一次成形した後さらに熱間押出しを行ない複合材を製造し、機械的特性や摩耗特性について調べた。特に、SiCウィスカの前処理、アルミニウム合金粉末の粒度、混合方法の影響について調べ、複合材の製造における問題点を考察した。 本研究で得られた成果をまとめると以下のとおりである。SiCウィスカに前処理を施して、44μm以下のアルミニウム合金粉末を用いることにより強度は向上した。混合方法としてボールミルを用いると、ウィスカの体積率で5%、マグネットスターラを用いるとウィスカの体積率で2%までの複合材で強度の向上がみられた。混合方法によりウィスカの損傷や分散状態に差が生じ、これが強度に大きな影響を及ぼしていることが示された。また、ウィスカの損傷は、押出し工程までに激しくなり、アスペクト比も混合方法などに関係なく一定となった。SiCウィスカ強化アルミニウム合金複合材は、ウィスカ体積率10%で耐摩耗性が母材のアルミニウム合金の約3倍と非常に大きな結果となり、耐摩性材として有効であることが明らかとなった。
|