研究課題/領域番号 |
62580238
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
牟田 博光 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70090925)
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研究分担者 |
松田 稔樹 東京工業大学, 工学部, 助手 (60173845)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 費用効果分析 / CAI / コンピュータ教育 |
研究概要 |
教育の効果を高めるには様々な方法があるが、その中で、CAIの費用効果は他の教育改善方法と比較して見劣りがしない。学力増進以外の効果も考えればCAIによる教育は効果も高く、実用性があるといえる。しかし、一般にCAIの運営に必要な費用の多くはハードウェアとは関係ない。CAIを普及させるにはコンピュータ購入を補助するだけでなく、その運用のための助成策も同時に考えなければならない。何よりも質のよいソフトウェアの開発が必要である。ソフトウェア作成を現場教師の手造りにたよるだけでは十分な良いソフトウェアの作成はできない。優れたソフトウェアが作成される仕組をつくると同時に、ソフトウェア購入のための財政措置が必要である。 コンピュータ教育の実践校では、生徒の意欲、態度やコンピュータ対する基礎的な理解の面で着実な成果が得られているものの、自作ソフトを作る時間の確保やカリキュラム上での位置づけを初めとして、学習指導のあり方や学校運営のあり方に数多くの課題があることが明かとなった。 組織風土や学校の属性が与えるコンピュータ教育実践に与える影響の大きさは必ずしも高いとはいえない。しかし、開発・進歩性や生徒数、学校長の在校年数が学校全体としてのコンピュータ教育の取り組みに規定力を持つ。また、学校長の在校年数が長いほど台数は多く、全校的な体制になる傾向がみられる。学校長が若いほどよい風土が形成される傾向もみられ、管理職の役割行為が、革新の実践にとって重要な要因であることは否定できない。教師の評価と教師の行動や考え方の変化度の影響も強い。コンピュータ教育の実践は今までの枠組みの中での利用を考えるよりも、コンピュータの利用によって新たな教育観、授業観の創造を考えるべきである。
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