研究課題/領域番号 |
63304014
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
蚕糸学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
岩下 嘉光 宇都宮大学, 農学部, 教授 (20007884)
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研究分担者 |
小林 迪弘 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60111837)
中垣 雅雄 信州大学, 繊維学部, 助教授 (70135169)
福原 敏彦 東京農工大学, 農学部, 教授 (70011880)
渡部 仁 東京大学, 農学部, 教授 (10011868)
川瀬 茂実 名古屋, 農学部, 教授 (90023382)
管家 英治 (菅家 英治) 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (20007967)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
1990年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1989年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1988年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 蚕糸学 / カイコ / 昆虫ウイルス / 濃核病ウイルス(BmDNV) / パルボウイルス / ウイルス核酸 / 核酸塩基配列 / 昆牟培養細胞 / 濃核病ウイルス(DNV) / 昆虫培養細胞 / 昆虫病理学 / 昆虫病理組織学 / ウイルス核酸の塩基配列 / ウイルス核酸のクロ-ニング / DNV / 昆虫の疫学 / ウイルス核酸のクローニング |
研究概要 |
カイコ濃核病ウイルスはBmDNV‐1(伊那株)とBmDNV‐2(山梨株・中国株)に大別される。本研究班は3年間の研究により下記の成果を得た。 1、cDNV(中国株)の早期診断法としてDot‐IGSS法を検討し、ウイルス感染後10時間で診断でき、検出感度は10ngで陽性反応を示した。 2、cDNVとNPV又はCPVとの混合感染を調査し、特にNPVとの間に高い干渉作用があることを認めた。 3、cDNVの2種類の核酸、DNA‐1(6.56Kb)とDNA‐2(6.07Kb)について制限酸素地図を作成すると共に、両DNAの塩基配列の相達を認めた。 4、cDNVとyDNV(山梨株)のゲノムDNAの制限酸素地図を作成、比較検討し、特にDNA‐1に相達が認められたが、末端の塩基配列は極めてよく似た構造をしていることを明らかにした。 5、cDNVのDNA‐1(6.56Kb)にクロ-ニングを行ない、完全核のゲ-ムDNAをpUC19プラズミドベクタ-にインサ-トし、クロ-ンを得た。 6、BmDNVー1のDNA(4.9kb)のクロ-ニングを試み、完全核のゲノムDNAをpUC119プラズミドベクタ-にインサ-トし、クロ-ンを得た。また、クロ-ンのp17238を用いて、その全塩基配列の5048ヌクレオチドの解析ができた。 7、cDNVは41、43、48、51、100Kのポリペプチドから成ることが分った。2次元電気泳動で8種を確認できた。cDNVにポリアミンを認めた。 8、2種の昆虫培養細胞系がそれぞれ直径20nm(単鎖DNA)と直径22nm(RNA)との球形ウイルスに持続湖染していることを見いだした。 9、桑園害虫であるクワノメイガGlyphodes pyloalisの外観健全な幼虫はDNVと血清学的に全く区別できないウイルスを〓々中腸に保持しているところから、本虫はDNVの起源的宿主であり、このウイルスの垂直伝播に重要な役割を果していることが推察された。
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