研究課題/領域番号 |
63490021
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
岡本 博 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (00028870)
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研究分担者 |
大谷 玲美子 神戸学院大学, 薬学部, 実験助手 (00203828)
伊藤 徳夫 神戸学院大学, 薬学部, 助手 (60176352)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1989年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1988年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 急性期蛋白 / キニノ-ゲン / アンジオテンシノ-ゲン / インタ-ロイキン6 / インタ-フェロン / 炎症 / 急性期タンパク / キニノーゲン / アンジオテンシノーゲン |
研究概要 |
1.急性期蛋白合成誘導に対する、抑制系及び促進系の解析:ラット初代培養肝細胞を用いた実験により、その急性蛋白T-キニノ-ゲン(T-kgn)産生は活性化マクロファ-ジあるいは活性化Tリンパ球に由来する液性因子により刺激される。その刺激因子は、マクロファ-ジではインタ-ロイキン6(IL-6)とインタ-フェロンαの両者、Tリンパ球ではIL-6であることを明らかにした。またIL-6の作用が腫瘍壊死因子(TNF)あるいはIL-1により抑制されることを明らかにした。一方、長時間活性化を受けた脾臓細胞からは、肝細胞T-kgn産生をむしろ抑制する因子の分泌されることを認め、この因子がマクロファ-ジに由来するものであり、その抑制マクロファ-ジ誘導にTリンパ球の介在とプロスタグランジン産生が必要であることを明らかにした。 2.急性期蛋白キニノ-ゲンの癌細胞増殖抑制機序の解析:マウス低分子キニノ-ゲン以外に、ラットT-キニノ-ゲンや卵白シスタチンにin vitroでの癌細胞増殖抑制作用を認め、その作用が癌細胞膜上のカテプシンL様プロテア-ゼ阻害による可能性を認めた。その細胞周期上の作用点が、G_0、G_1期からS期に移行する過程であることを認めた。 3.急性期蛋白アンジオテンシノ-ゲンの機能分析:肝癌細胞培養系により炎症時にアンジオテンシノ-ゲン(AGN)産生を刺激する因子がIL-6であることを証明した。血漿AGNの炎症急性期での増加が、アンジオテンシンI産生を高めることを証明した。慢性炎症では、他の急性期蛋白と異なりAGNは一過性の血漿濃度増加反応しか示さず、その産生調節系の特異生につき今後の検討が必要である。
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