研究課題/領域番号 |
63540496
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機・錯塩・放射化学
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研究機関 | 大同工業大学 |
研究代表者 |
山寺 秀雄 大同工業大学, 工学部, 教授 (70022499)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 角重なり模型 / 配位子場 / X線吸収スペクトル / XANES / クロロ銅錯体 / 8配位錯体 / 配位構造 / 結合数 / ねじれ正方柱型 / 三角十二面体型 / パイ共役二座配位子 / 銅錯体 / テトラクロロ銅錯体 / 電気四極子遷移 / d-p混合 |
研究概要 |
配位子場の角重なり模型を下記の問題に適用してそれらを解明し、角重なり模型の新しい応用の道を開拓した。 1.π共役系を持ち対称二座配位子の配位子場の記述(C.E.Schafferと共同研究):この種の配位子に角重なり模型を適用するためには、新しい項の導入が必要であるといわれていたが、原子動径パラメ-タ-の代わりに分子動径パラメ-タ-を用いることによって、従来通りの方法で取り扱いうることを示した。 2.[CuCl_4]^<2->イオンを含む化合物のX線吸収スペクトル(XANES領域)の1s→3dピ-ク強度と銅錯体の形との相関:[CuCl_4]^<2->の二つのCl-Cu-Cl面間の二面体角が大きくなるに従って1s→3d吸収強度が増すという実験的知見の原因について考察した。1s→3d禁制遷移にいくらかの強度をもたらす種々の原因のうち、上記の相関と結び付くのは、配位子軌道の摂動によるCu 3d_<xy>軌道と4p_z軌道の混合であるとの結論を得た。 3.8配位錯体の幾何学的構造:多くの無機化学の教科書に紹介されている電子対反発模型が、錯体の形をきめる主な要因は原子価殻内の結合および非結合電子対の間の反発であると考えるのに対して、本研究では中心原子と配位子の間の結合が錯体の形に最も重要な影響を及ぼすと考え、角重なり模型を用いて検討した。中心原子の各原子価軌道について配位子軌道との角重なり積分を計算し、これを結合数とした。それが1を超えるときにはその軌道の結合数は1(錯体の種類によっては1以下)とみなして、中心原子の全軌道についての総和を求め、これを有効結合数とした。有効結合数の最大値は、正方柱型(D_<4h>)では7、ねじれ正方柱型(D_<4d>)、三角十二面体型(D_<2d>)では〜7.5となった。有効結合数はその最大値の付近では配位構造の変化に対してあまり敏感でなく、実在の錯体は(有効結合数)7.4の領域にあって、同時に電子対反発最小の条件も近似的に満たしている。
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